朝の平和もつかの間


という事で赤井さんの服を借りた訳ですけれどね。
いや本音を言うと魔法でどうにかなるんですけどね?
でも私も魔が差したというか。着たかったというか。

赤井さんの服を借りたは良いけれど、黒色のTシャツが大きすぎて最早ワンピースになりました。
その上から赤井さんのエプロンを借りて朝食を作ってるのは良いんだけれど。


「下スースーする…エプロン長い…」


下は下着以外何も着ていないからスースーするわ、エプロンは長くて動作が鈍るわ。
嬉しさ半分動きにくさ半分。
そうしている内に朝食が出来上がりました。

トーストにベーコンエッグ、サラダにスープと当たり前のメニューだ。
二人分は持っていけなかったので、杖で浮かしながら運んだ。
もう魔法の事はバレてるんだから隠すのも面倒臭い。


エプロンの裾を持ち上げながら、リビングへと向かう。


「ホー…」


いや何がホーなんですか。
赤井さんはすっかり沖矢さんになり、バッチリのまるで別人だった。

杖を軽く振り、朝食を机の上に並べる。

「沖矢さん、朝食です」

「なかなかですね」

「割と普通のメニューですが?」

「朝食もだが、#name2#の事だ」

「っ!?おあおあうあああ赤井さん!?」

「ずっとその格好でも良いぞ?」

「遠慮します!!朝食食べちゃいましょう!!いただきます!」


私のどこがなかなかなのか。
変声機でいきなり声を戻されると心臓が痛い。
口調も変わるから痛みは倍だ。ちくしょう。
赤井さん彼シャツの趣味あったんですか!?

バタバタとフォークを手に取った私を見て、沖矢さんはクスクス笑った。
笑いどころあります……?







「「ごちそうさまでした」」


食べ終わり食器をまた杖でまとめる。
さすがにこの格好で皿洗いはキツイから、ずるいけれど魔法で洗おう。
杖を振り、食器だけキッチンへと飛ばす。その後はきっと洗剤らが洗ってくれるだろう。

食後のコーヒーとかいるかな?


「沖矢さん、コーヒーはいかがですか?」

「いただいてもよろしいですか?」

「おまかせを」


私はソファの背もたれから身を乗り出し、キッチンの方へ杖を振る。これでコーヒーが出来上がるはずだ。


「#name2#さん」

「はい?」

「その体勢は色々と危ないと思いますが?」


後ろを振り向けば、沖矢さんが私の尻部分を指を指していた。


何だよ何か付いてた……?
ああぁあああ私今超短いワンピース着てるようなもんじゃんかもう少しでパンツ見える所だったようああぁあああ!!!!!!


「ぎゃあああっ!!」

「ぎゃあって…」

「可愛げなくてすみませんね!!ありがとうございました!!」

「いえいえ、良いものが見れましたから」

「……まさか」

「黒のレース?」

「うああぁあ死にたい!!!!!」

「死にたいって……」


今世紀最大の恥ですお母様。
推しのキャラに自分の下着を見られました。