酒は呑んでも呑まれるな


「#name2#さん、大丈夫ですか?」

「……だぃじょーぶ……です」

「酔ってしまったんですか……強いのは出していないのですが……#name2#さん弱いですね?」

「さぁーーー…………?」


醜態晒しとはこの事か。安室さんの前で気にせず私はグデグデとカウンター席に突っ伏した。
理性は欠片程しか残っていない。
飲んでいて分かったが、私は酔うと呂律はしっかりしているが、身体は思うように動けなくなるらしい。
それに何だか気分が楽しくなってきたし、このまま安室さんに全て明かしても良い気がしてきた。


「大丈夫じゃあありませんね……#name2#さん、一旦僕の家に行きますね」

「おー安室さんホームかい、あったかハ〇ムですねぇーー!」

「…………?#name2#さん本当に大丈夫ですか?」






安室 side


笑い転げる彼女の肩を抱き、僕は助手席に座らせる。


「安室さーん、百味ビーンズは食べない方が良いですよ!」

「百味ビーンズ……?何ですかそれは?」

「バーティー・ボッツの百味ビーンズ!!鼻クソ味とかゲロ味とか!あるんですよ!私はこの前食べた時足の裏に当たっちゃいました!!」

「何ですかそのバイオレンスなお菓子は……」

「あとですねぇ、ハグリッドのロックケーキはすんごいですよ!固いのなんの!!あ、でも糖蜜ヌガーもあれですね、歯が固まっちゃって喋れないですもん!!」

「あなたの所のお菓子は物騒な物ばかりですね……」


いきなり口を開けばこれ。先程から彼女は菓子類の話しかしない。
僕も最初から自ら情報を吐き出すとは思わなかったが、まさか菓子の話を延々と話されるとは。
しかも耳にするのは聞き覚えのない物騒な物ばかりだったし、この前コナン君が読んでいてついでに自分も読んだハリーポッターの作中に出てきた菓子の名前だった。

そうこうしている内に僕の家に着き、未だ騒いでいる彼女を宥めつつ、僕は#name2#さんを横抱きにした。

安室さんにお姫様抱っこされたーと呑気に言う彼女に内心ため息をつきながらも、しかしこんな事にしたのは自分かと自嘲的な笑みを浮かべる。



酔っ払いの相手をするのは疲れるが、それで何かしら情報が掴めれば良い。それが組織に関する情報なら尚更。