
癒しの楽園とレセプション
沖矢さんによるお説教が終わった後、沖矢さん特製のカレーを食べて、お風呂に入った。
やることが無くて暇つぶしがてら沖矢さんが見ているテレビを見る。
内容は何だかよく分からなかったが、沖矢さんも博士の家の盗聴片手に見ているだけだから、きっと流し見程度で内容なんか頭に入れていないだろう。
と、突然番組のものではない音が流れ、画面上部からニュース速報が流れた。
NNNニュース速報
ヴェスパニア王国のサクラ女王とジル王子が事故死
「……!」
ヴェスパニア、サクラ女王、ジル王子……。
そろそろだとは思っていたが、まさかこのニュースを自分の目で見るとは。
覚悟はしていたが、胸が痛い。
口を噛むのを必死に抑え、なるべく顔に出ないように務める。
沖矢さんは幸い盗聴の方に意識を向けているのか、何も言われない。
気づいていないのかな……それなら都合が良いや……こんな顔したらこのニュースに何かあるってバレてしまう……。
番組は中断され、臨時ニュースの知らせがやってきた。
画面が切り替わり、女性ニュースキャスターがこちらを見てくる。
『臨時ニュースをお伝えします。現地時間の午前十時二十分頃、ヴェスパニア王国で、サクラ女王とジル王子が猟銃の事故で死亡しました。繰り返します─』
……あぁ、やっぱり。
顔色を一切変えずに情報を喋るニュースキャスター。
それとはまるで正反対に心が痛くなる。
理由を知っているだけあって事実を知るのはすごく重くて辛い。
こんな事あっていいはずがないのに。
私は耐え切れなくなって、沖矢さんの顔も見ずにおやすみなさいと一言言うと、部屋から飛び出て寝室はと向かった。
「……」
今までの様子を沖矢さんが見ていたとも思わず。
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