追う者と追われる者


沖矢さんに腰に手を回されてから、私は不二子さんに抱かれいつの間にかよく分からない所にいた。

スーツを着た男の人達やメイド服に身を包んだ女性がなにやら切羽詰まったようにミラ王女、ミラ王女と叫んでいる。

………これ……不二子さんがSPの人の話盗み聞きする所だよね……?


「あの、不二子さっ……」

「静かに」

「むぐっ……!」


特盛りを通り過ぎて超特盛レベルの胸に押し付けられる。苦しい。
私はそのまま悶えながらも大人しくしていたら、いつの間にかエレベーターの中にいた。

ま、まさかこれは……!


「ふ、不二子さっ……!」


私から背を向けた不二子さんが、スルリと肩のドレスの結び目を解く。

ただの布と化したそれは、重力に従い不二子さんの身体になぞって滑り落ちていった。


えええぇええええっちだあぁあ!!!!


耐えられない。
同性とは言え彼女のお着替えシーンはあまりにも私からしたら刺激的すぎる。

手で目を覆い、私は不二子さんのお着替えが終わるまでそのままにしていた。


「ふ、不二子さーん……お着替えは終わりましたで……うわぁ!!」

「このまま行くわよ」


なんとまた不二子さんに抱き抱えられました。軽く死ねる。
羞恥で頭が沸騰しそうになっていると、不二子さんが私の頭と肩を撫でた。


「安心して、私はあなたの敵じゃないから。あと魔法が使えるなら使って着替えてくれる?」

「あ、あ、はい!」


パーティ用の小さなバッグから杖を取り出し軽く振ると、ドレスから私はいつもの白のブラウスに黒の短パンに黒タイツ、黒のネクタイという出で立ちになった。

その姿を見て不二子さんは目を丸くする。
え、私なんか変な格好してるのか。


「あなた……さっきまでお葬式だったの?」

「私服です!!!!!!!!!!」


ひでぇ。