追う者と追われる者


安室 side



「……?」



#name2#の位置を示す発信機が、突然一箇所で止まった。

訝しげにスマートフォンの画面を睨むと、隣にいた沖矢も何やら険しい顔をしていた。


「……沖矢さん?」

「えぇ……嫌な予感はしていましたが…」


まさか、発信機がバレていた…!?

俺は沖矢と発信機が示す場所まで走った。


どうか、どうか杞憂で終わってくれ。





それが綺麗に裏切られたのは、パーキングに転がる俺が仕掛けた発信機と、沖矢が付けたであろう発信機付きの髪飾りが虚しく物語っていた。









「不二子さぁーーん」

「なぁーーにぃー?」

「この後ミラ王女を迎えるのは良いんですけど!私がいたら三ケツになりません!!?」

「あなたヘルメット無しになるけど我慢してちょうだぁーい?」

「そういう問題ですね!!!分かりましたもう何も聞きません!!」


三ケツについての疑問をぶつけたのにノーヘルについて答えられたよ!!!

私と不二子さんはパーキングからハーレーを拾った後、ミラ王女を迎えにいくため路上を只今ドライブ中だ。

国際弁護士に変装し、キースから頼まれたミラ王女を一日だけでも自由の身にしたいとの願いを叶える仕事。
それに私もそれについていく事になった。


不二子さんのハーレーに乗った時点でなんとなく察しはついてたけどね!
まさか不二子さんのハーレーに乗る日が来るとは!!!
不二子さんの細い腰に手を回して、私は振り下ろされないように必死に身体のバランスを整える。
身体をより安定させるため、不二子はんのうなじに頭を擦り付けたらすんごい甘い香りがした。

「めっちゃ良い匂い……!」

「あらぁー嬉しいわねぇ?」

「き、聞こえてらっしゃって……!?」


連れ去られたのに、割と平和。