女王と姫の救出劇


コナン side


「っ……!行くっきゃねぇ……!」

「お、おいコナン君……!」


安室さんの足止めも虚しく、あのバイクは橋まで行ってしまった。
これはもうやりたくなかった橋までジャンプ!するしかない。何だよこの名前何のバラエティ番組だよ。

安室さんの静止の声を振り切って、俺はスケボーの速度を速める。
思い切り踏ん張りを入れ、道路の出っ張りを利用し俺は高く飛び上がって橋までフライトした。

俺はどうにか橋の上に乗り上げた。
あのバイクはどこへ行ったんだ……!


「いやーーん」

「……!?」


ブロロロ……と低いエンジン音と共にたっぷり色気を含んだ声。
反射的に俺の中の本能が危険信号を告げる。
と、共に目の前からあのバイクのお姉さんが容赦なく俺に向かって突っ込んできた。あのゴツイバイクで。


「どいてーー!」

「うわぁっ!!?」


何考えてんだ俺死ぬぞ!?
とか思ったけどまぁ案の定その心の声は聞こえているはずもなく、バイクのお姉さんは笑顔のまま突っ込んできた。

スケボーから飛び上がり、道路へと着地する。
俺の馬車馬(相棒)はバイクにミジンコのように轢かれ、そのまま川の中へとお陀仏していった。

ブロロロ……とバイクも道路へと降りてきたようで、俺の馬車馬を轢いた恨みで少し睨んでしまう。


「ごめんねぇー、大人げなかった?……でも、本気にさせた坊やが悪いのよ?」

「……」


誰だあの人……敵には見えないけれど、でも味方かと言われたら怪しい……。

ぼうっとしていると、バイクのお姉さんはいつの間にか王女と#name2#さんを連れてどこかへ行ってしまっていた。

あ、これ確実に安室さん達に怒られるパターンだ。
ほんとあの二人をあんなにさせるなんて#name2#さんはほんとすごすぎる。何者なの。


「っ……コナン君!」

「安室さん……!昴さん!」


車が二台車線もクソも見ずに走ってきた。まぁ今は異常な程に人通りが少ないから、あまり気にしないが、警察としてどうなんだおい。

車から降りた二人を見て、二人共表情には出さずとも焦っている事は明白。
こんな高校生に読み取られるとか公安もFBIもそんなに彼女の事が大切なのか、とふと口角が緩みそうになる。


「#name2#さんはやはり……」

「うん、あのバイクのお姉さんに連れてかれて行ったよ」

「あの女は何者なんだ……」


安室さんが悔しそうに彼女らが走り去っていった方向を見ている。
あれ安室さんってそんな顔もするんだ。ニコニコしてるだけじゃなかったんだね!


「とりあえず今日は帰りましょう。#name2#さんを探すのは明日です」

「でも#name2#さんに発信機付けたんでしょう?なら今からでもそれを追えば……」

「相手は誰だか分からない。もしかしたら殺人を犯すかもしれない。そんな人をまた追いかけたら、#name2#さんの命や女王の命が危ないです」

「あ……」


単純に思えばそうだ。
今まで俺らは、少なからずとも得体の知れない相手を追いかけ回していたのだ。
相手が余裕げで、王女と#name2#さんに危害を加える様子が無くても、これから加えるという可能性もゼロじゃない。
こんな簡単な事にも気づかなかったのか。俺も大概焦っているのかもしれない。

蘭の事も含め、#name2#さんの事も心配で焦っていたようだ。
とりあえず俺達に求められる事は、しばらくの冷静と休養だろう。

一旦頭を冷やして、次の日からまた探せば良い。


それから俺は昴さんの車に乗せてもらって、帰路についた。

何故安室さんの車には乗らなかったのかって?
安室さんあれからピリピリしてたんだ。近づいたら俺があぶねぇ。