目を閉じて溺れて

家に着き、ソファに腰を据える。北斗から手渡されたチョコをひとつ摘んで"岩本さんへ"と書かれた手紙の封を開ける。

岩本「うわ、すご」

先日のお礼と律儀に書かれた手紙を読んで思わず感嘆の声が漏れる。"兄を介してのお礼となり申し訳ございません。"とか"今後とも兄をよろしくお願い致します。"って、北斗のこともお願いされてて笑ってしまった。礼儀正しいんだなって感心した。

岩本「てかこのチョコやば……! 溶ける……」

ふふ、と笑みが洩れて、多幸感で満ち溢れる。気になった子を送っただけ、ただそれだけなのに、こんないい思いまでしていいのかなってちょっと気になった。
回りくどいマネもしたくないから北斗に『妹さんの連絡先教えて』と伝え、あっさりと許諾を得た。

『こんばんは。Snow Manの岩本です。今日北斗からチョコと手紙受け取りました。ありがとう。でも俺がしたくて送っただけだから、あんまり気にしないでください』

そんなLINEを送って、返事を待つ。俺が思うよりも早く返事は返ってきた。

『こんばんは、松村名前です。本当に助かりましたし、不安もあったので岩本さんがいてくださって、とても心強かったです。ほんの気持ちではありますが、どうぞ召し上がってください』

返事を読んで、不意に彼女の顔が浮かんだ。会いたい。そんな風に思ってしまって、くしゃりと顔を歪めた。