太陽は君だね

翌日、ひどく酒が残る俺を置いて、ふっかさんとだてさんは仕事へ出ていった。……いや、俺と名前さん2人にされても何話してええか分からん。ただただ心臓がドキドキして飛び出しそうやもん。

「……お腹空いた。何か食べます?」
向井「え、あ、はい……!」
「昨日、涼にぃといろいろ買ってきてー……。キッチン、借りてもいいですか?」
向井「は、はい! どうぞ!」
「どーもー」

ゆらりと立ち上がって手際よく料理を進めていく彼女の後ろ姿をまたカメラに収めてしまう。……好きやな。めっちゃ好き。

「また撮りましたね?」
向井「え、あ、ごめんなさい!」
「許しません」

彼女のむすっとした顔はちょっとしょっぴーに似とってむず痒い。すぐにくしゃと目が細められて「それもくださいね」って言われた。

「そしたら許してあげます」
向井「ほんまですか!?」
「ほんとですよ」
向井「すぐ送ります! ほんますぐ!」
「もうご飯できましたよ?」

はい、と出されたのはお茶漬け。さんかくのおにぎりが浮かんでるやつ。

向井「あ、美味しい」
「ありがとーございます」
向井「……名前さんって、しょっぴーと、その、いくつ、違うんですか?」
「今更ですね。5つですよ」
向井「すんません。……俺の3つ下?」
「向井さんいくつなんですか」
向井「今年27」
「へえー、じゃあ3つですね。向井さん年上感ないけど」
向井「え、ほんま?」
「はい。同い年くらいかと思ってました」

ふと笑みを浮かべられると胸がぎゅんってなった。やばいわ、もう。好きやもん。好きなんやもん。
目が合って、5秒。気付いたら彼女にキスしてた。

「……まだお酒残ってます?」

冷たい視線と口調。すっと立ち上がった彼女は「お邪魔しました」と言い残して、一直線に玄関へと向かいそのまま出ていった。
ああ、俺やらかした。めっちゃやらかしてもうた。今更後悔しても遅いんやけど……。
……にしても、名前さんの唇、めっちゃ柔らかかったなぁ。