されど人は人を愛す

阿部「彼女、できたんだって?」
宮舘「え、あー。名前から聞いた?」
阿部「うん。どんな子……?」
宮舘「強がりで、泣き虫で、おかしなくらい真っ直ぐな子だよ」

強がりなところ、泣き虫なところ、真っ直ぐすぎるところ。そう聞いて、一番に名前の顔が浮かんだ。

阿部「……その子のこと、幸せに出来そう?」
宮舘「勿論。幸せにするよ」
阿部「そっか、良かったね。おめでとう」
宮舘「……名前も同じこと言ってた」

一瞬だけだてさんの顔が陰る。困ったように笑いながら彼は言葉を続けた。

宮舘「名前さ、いつも笑ってたんだよね。俺に告白して、断られても、"諦め悪くてごめんね。でも、まだ好きでいること、許してね"って。昨日は違ってたけど」
阿部「……そう、なんだ。俺の前では、いつも泣いてたよ。ずっと泣いてた。……昨日もね」
宮舘「そっか……」

名前、だてさんの前では笑ってたんだ。真っ直ぐすぎる気持ちを言葉にして、玉砕しても、笑って、心の中で泣いてたんだ。
……胸が苦しくなった。どうして名前じゃだめだったんだろうって思う半面で、少しだけほっとしている自分がいるのも確かで。こんなこと少しでも喜んでしまう自分に幻滅してしまう。