その頬に触りたいと願うのに

「あ、おはよ、ラウールくん」
ラウール「おはよ」

3日ぶりに彼女に会う。そんなことが嬉しくて、もうちょっときちんと髪の毛のセットしてくれば良かったかななんて考えてしまう。

ラウール「あ、あの、さ」
「何?」
ラウール「今更なんだけどー……、LINE、交換しない?」
「うん! いいよ!」

あっさり交換してくれた。
スマホに刻まれた彼女の連絡先がやけに眩しく見えて、俺の知らない可愛い笑顔に少しだけ嫉妬した。

「これでいつでも連絡取れるね!」
ラウール「あ、うん。そうだね」

照れくささを隠そうとして素っ気なくしてしまったことに酷く後悔した。もうほんと俺のバカ。困った顔して笑う彼女に「どうでもいいことでもなんでも、LINEしてきて」と念を押した。

「ラウールくんのアイコン、お兄ちゃんとのやつ?」
ラウール「そう! めめと撮ったやつ」

なんかエモい感じの写真が撮れたから使ってるめめとのツーショット。それを見て名前ちゃんは「いいなぁ」と呟いた。

「お兄ちゃん、ラウールくんと仲良くて羨ましい」
ラウール「逆じゃなくて?」
「え?」
ラウール「あ、いや。俺が、めめと仲良くしてるのに嫉妬してるとかじゃなくて?」
「……あ」

ぽぽっと彼女の頬が赤く染まって、へにゃと困ったように笑う。

「今の、聞かなかったことにして」

照れくささを隠すようにパンッ! とわざとらしく手を合わせる彼女に「分かった」とだけ返事をする。でも内心はすっごいドキドキしてた。名前ちゃんが少しでも俺に気があるんじゃないかって変に期待してしまう。これ、全然そんなことなかったらただただ恥ずかしいやつだよね。