2023.04




YouTube撮影の休憩中、通知が光っていることに気づき見れば優陽から『お邪魔してます🫡』ってLINEが来ていた。
隣に住んでるからあんまり家主が居ないときにお互いの家を行き来することはないんだけど、何かあったのかな。

『ごゆっくり☺️』

そう返すと『お言葉に甘えてくつろいでおります😏』って言葉と共に1枚の画像が送られてきた。
それは俺のパジャマに身を包んだ優陽の自撮りで。前開きのシャツは優陽の身体には少し大きくて白い肌が見え隠れしていた。

『ねえー、なに可愛いことしてんの』
『ひかるの匂いがする』
『俺まだ帰れないんだけど』
『撮影? がんばって💪』
『俺が帰るまで起きてて』
『お酒呑んだからはやく帰ってこないと寝ちゃう!😆』
『ねえ!』

彼女は仕事が落ち着いてるみたいで暫く控えてた晩酌の頻度も増えたように思う。はやく帰りたいと思いつつ、前のグループがYouTubeを撮り終えるのを待った。

「照、顔にやけてんぞ」
「にやけてない」
「絶対優陽とLINEしてたでしょ」
「ふっかそういう時だけ鋭いのやだ」

撮影を終えたふっかが俺を見て開口一番そんなことを言った。別ににやけてないし。てか優陽ってサラッと呼ぶのやめてほしいんだけど。
9人でのYouTube撮影を終え、足早に事務所を後にする。車を停めてエレベーターで上まで上がる時間も、靴を脱ぐ時間すらもどかしくて蹴るようにして中へと入った。

「ただいま〜?」

電気がついてたからてっきりリビングにいると思ったのに。ソファを覗き込めば、すやすやと寝息をたてるお姫様がひとり。

「起きててって言ったのに」

くすりと笑って彼女を姫抱きにしてベッドへと連れていく。てか優陽、下履いてないじゃん。自分のシャツから伸びる白い生脚に小さく唾を呑んだ。静かに彼女を下ろして布団をかけて自分は風呂へと向かう。

深く息を吐きながら、悶々とした気持ちをシャワーで洗い流す。湯船に浸かってぼんやりしている中で、やっぱりさっき見た優陽の寝顔が頭をよぎって、いつもより少し早く風呂を出た。わしわしと髪をタオルで搔き撫でながら部屋に戻れば「おかえりぃ……」と眠たそうな声が響いた。

「ただいま」
「ねむ……」
「寝よ、起こしちゃった?」
「ひかる、おむかえ、するぅ」
「ん、帰ってきたよ」

うつらうつらと船を漕ぐ優陽を抱きかかえて俺も布団へと潜り込む。

「ひかるだぁ」
「そうだよ」
「おしごと、おつかれさまぁ」
「ありがと」
「ん、ふふ、ねる」

ふわふわした話し方でそれだけ言って優陽はまた小さく寝息をたてはじめた。俺の腕枕の中で幸せそうに眠る彼女を抱き寄せて俺も目を閉じる。

「おやすみ、優陽」