2023.06
沖縄からの帰り『今日そっち行ってもいい?』ってLINEしたら『いいよー。19時には帰る予定!』って返事が来た。一旦自分ちに荷物を置いて、彼女の部屋で帰りを待つ。
「ただいまー」
「おかえりー」
「ふふ、帰ったらひかるいるの、なんか嬉しい」
照れ笑いを浮かべてそんなこと言う彼女を思いきり抱きしめる。なんかそう考えるといっそ同棲してもいいかなって思うんだけど、その話するのはまた今度かな。今は優陽も忙しいし。
「あ、そうだ。はい、これお土産」
「え? あ、沖縄! 行くって言ってたね」
「忘れてた?」
「ごめん、今週だったんだね」
くすくす笑いながら「ごめんね」と首を傾げる彼女に「許しません」と唇を尖らせたら「ごめんってー」ってちゅーされた。お土産屋さんの袋を手渡すと彼女は「開けていい?」って子供みたいな顔で俺を見た。もちろんと言う代わりに頷けば「ありがとう」って笑顔を向けられた。
「ハチワレちゃん!!」
「優陽好きでしょ、それ」
「好き! かわいい〜! ありがとう、ひかる!」
優陽の好きなちいかわの猫のキャラ。ハチワレって言うんだっけ。目をらんらんと輝かせて喜んでくれるから、見つける度買って帰ろうって思うんだよね。
「水族館行ってきたの?」
「そう。美ら海水族館行ってきた」
「いいなー。ジンベイザメいるんだよね?」
「うん。でかいのがいた」
そう言って何枚か写真を見せてたら、ピンク髪の男の後ろ姿の写真が出てきた。
「え、さっくん?」
「あ、そうそう。佐久間も同じ日に沖縄にいてさ」
「一緒に行ったんじゃなくて?」
「マジでたまたま」
「すごいね、そんなことあるんだ」
「ね。飯でも行く? って言ったら、飛行機の時間やばいから帰るって。ほんとその水族館だけしか一緒にいなかったんだけど」
「ふふ、それでも楽しそう。私も沖縄行きたかったなぁ」
「今度は一緒に行こっか」
優陽は少し考えてへにゃりと笑った。
「行きたいなぁ。おばあちゃんになるまでに叶えたいね」
「もっと早いうちに叶えられるようにがんばります」
きっとお互いの立場を考えての答えだったんだと思う。
優陽は人一倍そういうの気にしてるから。
触れるだけのキスを落として「風呂、入る?」って声を掛ける。照れくさそうに笑って頷く優陽の手を引いて浴室へと連れ込んだ。