くりぃむナンタラ見るよ
「あ、もしもしー、さっくん?」
佐久間「んにゃっす! 何してんのー?」
「んー、テレビつけた。くりぃむナンタラ見ようかと思って」
てか同じホテルにいるのになんで電話? まあいいけど。
佐久間「えー! 俺も見たい! しのの部屋行っていい?」
「うん、いいよー」
そんな会話だけで電話が切れる。すぐにコンコンと部屋がノックされた。ドアを開ければさっくんがいて「阿部ちゃんの部屋集まってるって! しのも行く?」と誘われる。
「ん、行く。みんないた方が楽しいし」
佐久間「んふふ、だよねぇ。行こ行こ!」
「てか阿部ちゃんにも連絡したの?」
佐久間「ううん。部屋出たら康二がいてぇ、阿部ちゃんの部屋集まるって言ってたからしの呼ぼ〜って。阿部ちゃーん! あーけーてー!」
阿部「はいはい。夜だから静かにね」
「お邪魔します」
阿部「いらっしゃい。ほら入って入って」
阿部ちゃんとさっくんがベッドに座って、私と康二はソファに腰掛ける。あ、ちょうど始まるとこだ。間に合って良かった。
圧倒的速さで問題を解いていく蓮。……何これ。確かにこんな蓮見たら知らない人だって思うかもしれない。
「なんか、見てるこっちが怖いね」
佐久間「めめがあんなにクイズ出来るわけないもんね!?」
「ふふ。蓮の口からは到底出なさそうな難しい単語いっぱい出てる」
向井「阿部ちゃんやったら分かるん?」
阿部「さすがに分かるのと分かんないのとあるけど……」
「それでも何問かは分かるってことだよね……。私、何ひとつ分かんないや」
向井「俺も」
蓮が問題を解くのを見て笑う私たちと、問題の答えを見て「あー!」という阿部ちゃん。さすがクイズ部部長はレベルが違う。
阿部「なんか目黒に負けてらんないって気持ちになってきた」
「待って、蓮は言わされてるだけだから」
向井「そうそう! めめやけど、めめやないから」
佐久間「まじでなんか取り憑かれてるみたいなんだよね、これ!」
謎に阿部ちゃんの闘争心に火がついたってことは置いておいて、明らかに不審な目で蓮のことを見るさっくんと青木さんが面白すぎて笑ってしまう。
「あ、阿部ちゃん出るんだ」
阿部「そう。出させてもらいます!」
「見なきゃだ」
阿部「テレビの前で応援してね」
「はーい」
最後まで見て少しだけ話して、明日も早いからってその日は解散した。誰もいない部屋に戻ると、そこは阿部ちゃんの部屋より少しだけ広く感じてちょっとだけ寂しく思った、なんて。そんな気持ちを隠すようにシナモンを抱きしめて眠りについた。