ある日の宮舘くん
明日は夕方から仕事ということで、少しだけ晩酌を嗜むことにした。特に何も考えずひとりで飲んでいたら、仕事から帰ってきた奏依が仲間に入りたそうな目でこっちを見てきた。
宮舘「お風呂入ってからね」
「はーい」
奏依用のつまみを簡単に用意して彼女の風呂上がりを待つ。暫くしてお風呂から上がった彼女はちゃんと髪の毛も乾かしてきてたし、よく翔太から怒られてるスキンケアも今日はちゃんとしたみたい。
宮舘「お疲れ様」
「お疲れ様ー」
飲むのはいいけど、奏依は俺ほど酒強くないから気をつけておかないと。本人はいまいちその辺りのことをまだ掴みきれてないみたいだから。
「舘様とこうしてお酒飲むの久しぶりだね」
宮舘「そうだね。俺以外とも飲むことある?」
「うーん。あんまりないかな。康二も飲むらしいけど家の中じゃ見たことないかも」
宮舘「意外と忙しいしね、時間が合わないってのはあるかもね」
「だから舘様とこうしてお酒飲める時間って特別」
何気なく放ったであろう言葉に不覚にもきゅんと胸を打たれる。この子、俺が好意持ってること気付いてないのかな。……もう9年一緒にいるんですけど?
宮舘「明日の仕事、俺と同じ時間だったよね」
「うん、夕方から」
それだけ確認して晩酌再開。
暫くして、隣に座る奏依がちょっとだけ眠たそうに首を揺らす。危ないからグラスを受け取ると「まだ飲むのぉ」と頬を膨らませていた。もうだいぶ酔ってるね。
宮舘「はいはい。ここ置いておくからね」
「はぁい。りょーたくん」
宮舘「なんですか、お姫様」
「ふふ、呼んだだけ」
宮舘「可愛い声で俺の事呼んで、どうしてほしいの?」
「んー? ふふ。そばにいてほしいなぁ」
宮舘「喜んで」
こてんと俺の太ももに頭を預けて、すやすやと寝息を立て出す彼女。ほんと、うちのお姫様はずるいなぁ。
宮舘「奏依、起きないとキスするよ」
「んん……」
宮舘「起きないか。……ふふ、まあそういうところも好きだよ」
彼女にも内緒でキスを送る。だけどうちの眠り姫はそれにすら気づかず、まだすやすやと眠り続けている。
宮舘「俺は王子様じゃないってこと……? それとも、もっとしてほしくて、寝たフリしてる……?」
そんな甘いセリフ、誰も聞いてないのにぽつりとこぼして、酔ってるのかなって自虐的に笑った。
女の子の部屋に勝手に入る訳にもいかないから、俺の部屋に運んで、俺は後片付けをしてからベッドに入った。
自分の布団に奏依がいる光景。10人になってからはあんまりなかったかも。いつも康二やラウールに取られちゃうからね。
宮舘「愛してるよ、俺のお姫様」
眠り姫にまたひとつ口付けを落として、隣で眠りにつく。朝目覚めたら今度はおはようのキスをしよう。そう約束をして。