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私がクラスでよく話すのは隣の席のゆうた君だ。私より頭も良いから、分からない所とか教えてくれたりする、とても良いご友人様である。だからそんな友人の後ろ姿を見かけたら声をかけても何ら問題はない。ただ、それが双子のお兄さんでなければ。
「ゆ、ゆーた君じゃなかった!」
「リンちゃん久しぶりー!」
「久しぶりー!…じゃないよね?おとといレッスン付き合ったよ、ひな君」
ひなた君はクラスが違うからあまり話す機会がないけど、ゆうた君から愚痴を聞いたり、たまにレッスンに付き合ったりしてるから話しやすい相手ではある。でも、ゆうた君だと思って話しかけたのに、ひなた君だった時はドキドキしてしまう。びっくりと間違ってしまった背徳感から。
「でも昨日は会ってないから久しぶりでいいの!それよりゆうた君知らない?」
「んー?教室にいないなら知らないや。最後に見たのは教室だったし、それにひな君をゆーた君と思って話しかけたからね、望月」
でもゆうた君なら、レッスンとかしてるかもしれないよ。と思いついた事を言ってみるとひなた君もそれに同意してくれてレッスン室を当たってみる、と走って行ってしまった。副会長に見つからない事を願おう。
「ひな君はゆーた君の事が大好きだなぁ」
「でも少しうっとおしいけどね」
「望月も妹とか弟がほしかったです」
「あー、なんか妹っぽいよねリンって」
そうかな、と笑っていると違和感に気付いた。私誰と話してるんだ。声のした方を見ると、先ほどひなた君が走って探しに行ったゆうた君がいた。すごいびっくりした。
「ゆ、ゆーた君!?びっくりした!!」
「リンはいつも良い反応してくれるよね」
私をからかうように笑うので、それに少しムッとしてゆうた君を軽く叩こうとすると、簡単に避けられてそれがまた悔しくてゆうた君を捕まえようと追いかける。そんな感じで廊下で追いかけっこしていると、いつの間にかひなた君も合流していて結構な騒ぎになっていて、副会長に見つかり三人仲良くお説教を聞くことになったのは言うまでもない。
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