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今日はとても大切な日。初めての1人でやったプロデュースの集大成の日。ステージとかはあんず先輩達がほとんどやってくれてはいたけど、レッスンとか衣装とか精一杯プロデュースしたつもりだ。仁兎先輩も鬼龍先輩も天祥院先輩も自分も大変なのにたくさん応援してくれた。大した事はしてないのかもしれないけど、これは私にとって大切な一歩なんだ。


「大丈夫かい?」
「て天祥院先輩!だ大丈夫です。少し緊張してるだけなので。先輩は体調の方は大丈夫ですか?」
「うん。心配してくれてありがとう」


私よりもステージに立つ先輩の方が緊張するはずなのに、天祥院先輩からはそれが感じられない。もう幾つものステージをこなしているから、今更緊張なんてしないのかもしれない。


「君は、どうしてプロデュース科に入ろうと思ったんだい?誰かのファンには見えないし、ちょっと気になってしまってね」


確かに私はアイドル科と同じ校舎で学び始めてからそれぞれのユニットを覚えた。普通科に通っていた時は、あんまりアイドルに興味なんて無くて、それもあって周りから少し浮いていたのかもしれない。魔法少女とかもやってたし。


「それは、……秘密です」
「そうか、女の子には秘密が付き物だからね」
「そうですよ。望月との親密度を上げたら教えてあげるかもしれないです!」


私がプロデュース科に来た理由は、あんず先輩だってまだ知らないんだから、誰かに教えるつもりはまだ全然ない。多分、最初に教えるならあんず先輩だと思うし。


「それなら、月永君が一番早いだろうね」


突然挙げられた月永先輩の名前に疑問を抱くも、天祥院先輩は笑みを崩さずにいるので何か確信でもあるのだろうか。


「…何故、月永先輩なんですか」
「んー、なんとなく。かな」


大した理由も聞けないまま、天祥院先輩はステージに上がってしまった。



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