21

03

空き教室が空いて無かったから図書室に私達はいる。羽風先輩と図書室って繋がらなくてなんだか笑える。


「それで?リンちゃんは恋でもしたいのかな?」
「今すぐにというわけでは無いんですけど、望月にもいつか好きな人って出来るんですか?」
「それは俺に聞かれても困っちゃうかな」


恋愛博士じゃないのか。別にこの学院で恋をしたいわけじゃないんだ。むしろ、この学院で恋なんかしたら、いろいろ大変だろうから出来れば学院の生徒とは恋はしたくない。アイドルなんだもん、みんな。


「俺は、リンちゃんに偉そうにアドバイス出来るような恋愛してるわけじゃないからあれだけど、恋はするものじゃない…かな」
「…ちょっとわからないです」
「まぁ、焦ることないんじゃない?リンちゃんまだ子供だからね」
「望月子供じゃないですよ!」


二つしか違わないのに子供扱いするなんて、やっぱり2年って大きな差なんだろうか。わしゃわしゃと私の頭を撫でてご機嫌な羽風先輩をムスっとした顔で見つめるが、女の子の扱いは熟知している羽風先輩には何の効果もないみたいだった。


「でさ、相談乗ったからあんずちゃんをデートに誘うの手伝ってくれるんだよね?」
「それは嫌ですよ!望月だってあんず先輩とデートしたいですもん!」
「リンちゃんだったらあんずちゃんいつでも一緒に出かけてくれるんじゃないの?」
「あんず先輩は忙しいんです!」


今日だって桃ちゃんと紫之君とレッスンだって言ってたし、確かに私がお誘いしたらきっとあんず先輩優しいから来てくれるけど、お仕事が忙しいのに空いてる時間を私に回してもらって出かけてあんず先輩が倒れてしまうかもしれない。そんなリスクを負ってまで出かけたいとはさすがの私でも思わないです。


「知ってたけど、相変わらずあんずちゃんの事大好きだよね、リンちゃん。一番のライバルってリンちゃんかもしれないな」
「あんず先輩は望月のヒーローなんです!」
「ふーん?あんずちゃんは魔法使いさんを何かから救ったってところかな?」


魔法使いじゃなくて魔法少女です!とブスくれると笑って謝ってくれたけど、本当に申し訳ないと思ってはいないんだろう。私も本気で怒ってる訳じゃないからそれくらいに流してくれてもいいんだけれど。


「羽風先輩にも、まだ望月とあんず先輩との運命的な出会いは教えてあげないですよ!」
「えー、そんなに勿体ぶられたら聞きたくなるな」


勿体ぶってるわけじゃないんだけど、それを言っても教えてあげないのは変わらないから笑って誤魔化した。



ALICE+