30
黒い空が晴れてゆく。
数え切れないほどの使徒もまた、消えてゆく。
「先生! 休まないと魔力(マゴイ)が切れるって!」
「もう交代しないと! 先生がいなくても作動するようにしてあるんでしょう!?」
「せんせえ、死んじゃうよお…!」
杖に縋ってくるこどもたちに胡乱な頷きを返しながら、空をじい、っと見て。それから、はあ、と息を吐いた。
「………終わった」
―――これで、
俺は。
ちゃんとあのひとに、俺の気持ちを言えるだろうか。
あのひとは、俺を今もまだ、嫌わないでいてくれるだろうか。
鳥がさざめいて、渡っていくような音を聞きながら、俺はそのまま意識を失った。
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