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「私は#ナマエ#・#ミョウジ#。魔法界の出なら聞いたことくらいはあるかもしれないな」
#ミョウジ#、それは奇人として名高いスリザリンの名家。錬金術師や癒者を多く輩出している家。友達もおらず、両親とも距離を作り、引きこもりがちになったリーマスの友は、難しい本たちだった。それらに多く登場するような名前。
「シルウィア・#ミョウジ#の…」
「その年でシルウィアを知っているとは。癒者志望かい?」
この体質を自分でどうにかしようと思ったなど、言えない。魔法薬も満足に煎じられない自分がそんなこと出来る訳がないのだ。口を噤んだリーマスに何か理解したのか、にこりと笑う。
「貴重な私の実験体が勤勉な子で私としても嬉しいよ」
勤勉、と心の中でだけ繰り返した。きっと口にしたら嘲りの色を含んでしまう、それを目の前のその人に、聞かせたくはないなんて、そんなことを思った。
ぴゅい、と#ナマエ#が口笛を吹くと、それに応えるように白いワシミミズクがやってきた。
「この子は私のワシミミズクなんだ。今後の連絡はこの子を通してするよ」
忠誠を示すかのように、ワシミミズクはその嘴を#ナマエ#の鼻にこすりつける。
「今日はこれくらいで良いかな? #ナマエ#、リーマス」
「はい、校長」
「は、はいっ」
すっと。
慌てて返事をしたリーマスに差し出されたのは手だった。
「ええと、何と呼べば良いかな。名前でも?」
慌てて頷く。この体質になってから、友達なんて居なかった…いや、作らなかった。他人に名前で呼ばれるなんて、久しぶりのことだ。
「じゃあ、リーマス。これからよろしく」
ぎゅっと握られる手。握手。その光景を、リーマスは目の裏まで焼き付ける。
自分の名前が、まるで世界で一番きれいなもののように思えた。
きみとはじまり
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