「…はい、終了。プリントを裏にして回してください」

とある一室にて小テストが行われていたが、それも終わり、裏返した解答用紙が遠くから前に順に回ってくる。
最後に志摩が全員分のプリントをまとめむつきに渡した。

「みんなお疲れ様〜」
「今日はここまで。
明日は六時起床。登校するまでの一時間、藤崎先生と二人で答案の質疑応答やります」
「どんどん質問してね」
「ちょ…ちょっとボク夜風にあたってくる」
「おう。頭冷やしてこい…」

皆はテストが終わっても普段と変わらない様子なのに、燐は普段使わない頭を酷使したせいか頭から煙が出て、普段と違う一人称を使って立ち上がった。これには周りも同情せざるをえないようだ。
そんな中、女子三人はお風呂に行こうときゃっきゃしていた。

「うはは、女子風呂か〜ええな〜。
こら覗いとかなあかんのやないですかね。合宿ってそういうお楽しみ付きもんでしょ」
「志摩!!お前仮にも坊主やろ!」
「また志摩さんの悪いクセや」
「そんなん言うて二人とも興味あるくせに〜〜」
「…一応ここに教師がいるのをお忘れなく」「「「………」」」

女子三人を見ながら「かいらしいな〜」と言いながら独特の方言でお約束な提案をしてのけた。が、勝呂と子猫丸が止め、トドメとばかりに雪男が釘を刺したところで、三人は黙って雪男を見た。
が、すぐに志摩が意味深な笑みを携えて、雪男の背中を叩いていつもの調子で反論した。

「教師いうたってアンタ結局高一やろ?無理しはんな?」
「僕は無謀な冒険はしない主義なんで」
「みんな、私がいることも忘れないでね」
「「「「………」」」」

むつきの存在を忘れていただけに、笑顔で言われては反論は出来なかった。
が、すぐさま志摩が先ほどと変わらない調子でむつきに声をかけた。

「じゃあむつき先生一緒にお風呂入りません?」
「志摩君」
「すんません奥村先生!!」

むつきの代わりに雪男の眼鏡がキラリと光るのを見た志摩は背筋が冷えるのを感じてすぐに謝罪した。
その時、風呂場に居るはずの女子達の悲鳴が聞こえてきた。

「!?」
「なんや!」
「虫でも出たんと違いますか?」
「虫が出たくらいであんな悲鳴は出ないと思うけど…」
「とにかく行きましょう!」

雪男の一言で、全員が風呂場に向かって走り出した。



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