「心だと?貴様等人間は容易くそれを口にする。まるで自らの掌の上にあるかの様に」
「俺のこの眼は全てを映す。捉えられぬものなど無い。映らぬものは存在せぬもの、そう断じて戦ってきた」

「心とは何だ」

「その胸を引き裂けばその中に視えるのか?その頭蓋を砕けばその中に視えるのか?」

織姫との距離があと数歩の所まで来ると、ウルキオラは織姫の胸元へゆっくりと手を伸ばした。
その光景を、自分も似たような事を言って似たような事をされたなと、どこか上の空で萌苗は眺めていた。

瞬間、床が盛大な音を立て崩れ落ちた。三人が音の方へ視線を向けると、そこには飛び上がっている一護の姿があった。そのまま床に着地した一護は手前に居る萌苗とウルキオラを視界に捉え、次に奥に居る織姫の姿を捉える。

「…黒崎くん…」

織姫の無事な姿を確認した一護の表情が少し和らぐ。が、すぐにウルキオラを睨んだ。

「…井上から離れろ」
「そのつもりだ。俺の役目は藍染様の帰還まで虚夜宮と##name 1##を守ること、女を殺せという命までは受けていない。命が下るまでこの女は生かす」
「だが貴様は違う。貴様を殺すことは虚夜宮と萌苗を守ることと同義だ。貴様は消す。俺の剣でな」

ゆっくりと、ウルキオラは鞘から剣を取り出した。その光景に一護は面食らった顔をして、眉一つ動かさないウルキオラの顔を凝視し、訝しむような笑みを見せた。

「…意外だな。最初から剣を抜いてくれるとは思わなかったぜ。とりあえずは剣を抜かせるところからだ・と思って来たんだけどな。俺を、対等の相手として認めたと思っていいのか?」
「少なくとも、破壊すべき対象としては認めた」
「充分だ」

言葉の掛け合いの末、一瞬の沈黙。そして空気が震えるほどに霊圧を上げ、二人はぶつかり合った。




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