織姫が腕の存在に気付いた時には既に遅く、ロリ・メノリの二人の腕に羽交い締めにされ、声を発さないように口を塞がれた。
狂気の色を滲ませながら、ロリは口を歪める。

「捕まえた。あたしのこと覚えてる?覚えてないかもね。あんたみたいな化け物が、あたしみたいなフツーの奴のこと覚える必要ないものね!でも、そうして階段の上に腰掛けている時間も終わりよ。藍染様は言われたわ、あんたは"用済み"だって。分かる?これでもうあんたに何しても、藍染様のお叱りを受けることは無くなったってことよ」
「あんた、終わったのよ」
「あんたがあたしから奪っていった何もかも、あんたから毟り取ってやるわ…!!」

織姫に対する恨みを、徐々に声を大きくしながら吐露していく。そして矢継ぎ早に言葉を紡いだ後に、織姫の服の裾を肩から勢い良く引き裂いた。
その音が戦闘をしていた二人の耳にも届き、視線が自然とそちらを向く。女二人の織姫に対する醜い行動は、ウルキオラの表情をも厳しいものとさせた。

「何だあいつら!?」
「来るなっ!!近付いたらこいつの目玉抉り取るわよ!!」
「―――月牙」

織姫を救うべく、ロリの脅しなど聞こえぬような素振りで走り出した一護。しかし、素早く自身の目の前に現れたウルキオラによって剣を弾かれ、月牙ごと阻止されてしまう。その光景を、ロリは驚いた表情で見つめた。

「ウルキオラ…!」
「勘違いするな、お前等を助けた訳じゃない」

そう言い視線をロリに向けたまま、一護が振り下ろした剣を、まるで見えているかのように平然と受け止めた。

「どけ…!」
「退かせてみろ。俺以外の敵と戦いたければ、俺を殺してからにしろ」
「うるせえ!!どけ!!!」


それでも尚ウルキオラは退かず、女二人の行動はエスカレートしそうになっている。双方の要因が一護を更に焦らせ、ふと視線を巡らせると不意に萌苗の姿が目に飛び込んできた。反射的に思わず大声で呼んでしまう。




- 103 -



ココロ

top
ALICE+