一瞬の出来事、だった。
瞬きをする間に…というよりも、眼にも止まらぬ速さで一護との距離を詰めたウルキオラは、尻尾を使い一護の首を締め上げた。
力を込めているのだろう、一護は一瞬呻き声を上げると、意識を失いすぐに身体から力が抜けていった。
「萌苗」
ウルキオラは視線を一護に向けたまま、萌苗の名を呼んだ。
呼ばれた萌苗も返事をする事なく、視線を二人の方へ向けた。
「見ていろ。俺が、終わらせてやる」
ウルキオラの言葉に、嗚呼、彼はとっくに二人が交わした約束を…否、萌苗の気持ちを知っていたのかと思った。
グリムジョーといいウルキオラといい、何時、誰にその情報を教えてもらったのだろうと考えた。
その時だった、織姫と石田がこの空間に現れたのは。
それを察知したのは萌苗だけでなく、ウルキオラも感じ取り、視線だけを織姫に向けた。
「…来たか、女」
「…黒…崎……くん……?」
「丁度良い、よく見ておけ。お前が希望を託した男が、命を鎖す瞬間を」
ウルキオラと一護の現状を見て驚愕する織姫を余所に、ウルキオラは人差し指を一護の胸元に置いた。
その光景に目を向けたまま、萌苗の瞳からは静かに涙が零れ落ちた。
それは、萌苗が未だ一護を好きな気持ちが、心の何処かにあるからかもしれない。
「さよなら…一護」
「やめて!!!!」
織姫が叫ぶと同時に、一護の体に大きな穴が開いた。
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