(馬鹿な…今のは紛れも無い虚閃だ…!それも黒虚閃を消し飛ばす程の…)
(ある筈が無い。幾ら虚に似ているとは言え、人間如きが虚閃を放つなど――――…)
吹き飛ばされた体勢を立て直しながら思考を巡らせるウルキオラの背後に、一護が現れた。一護の存在に気付いたウルキオラは攻撃体勢に入ろうとした左腕を、一護はすかさず掴み力任せに引きちぎった。
引きちぎった事への歓喜か、再び雄叫びを上げる一護に、織姫と石田は驚愕の表情を見せた。
「っ、ウルキオラ…!」
「……うそ…………うそだよ……。あれが本当に……黒崎くんなの……?」
握ったままのウルキオラの腕からであろう血を少し浴び、空中から下を見下ろす一護。
地に足を着けたウルキオラは、息を荒げながら一護から腕に視線を移す。すると、斬られた箇所から超速で腕が再生した。再生した腕を、ウルキオラは動かして確認すると、再び一護に視線を移した。
「…俺の能力の最たるものは攻撃性能じゃない、再生だ。強大な力と引き換えに超速再生能力の大半を失う破面達の中で、俺だけが脳と臓器以外の全ての体構造を超速再生できる」
「お前が何故そんな姿になったのかは分からんが、幾らお前の攻撃能力が高まろうと腕を一本もいだくらいで動きを止めて様子を見るようでは、この俺を倒すことなど不可能だ」
そう言いながら、ウルキオラは手を合わせ意識をそこに集中させる。すると掌から光が溢れ出し、手を伸ばすと一歩の光の槍が姿を表した。
「雷霆の槍」
ウルキオラは上空に居る一護を見上げながら告げると、右手に槍を持ち直して構えた。
「近付くなよ、そこに居ろ。できればこいつを近くで撃ちたくはない」
ウルキオラの言葉に動く気配の無い一護に向かい、ウルキオラは持っていた槍を投げつけた。
しかし、それは一護の横を通り過ぎ、当たる事はなかった。外れて遥か彼方に飛んでいった槍は、姿を消して暫くしてから巨大な音を立て爆発した。それは先ほどの一護が刀を振った時と同じ爆風をもたらした。
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