「…ウルキオラ…!」
「!」

突如ウルキオラは石田の元へ移動し、彼の腹に刺さっていた一護の斬魄刀を引き抜いた。そして、呻き声を上げた石田を無視して手にした斬魄刀を一護の手元に放った。

「取れ。勝負をつけるぞ」

しかし、一護が斬魄刀を取る事はなかった。
一度斬魄刀に向けた視線は再び雷霆の槍を肩に担いだウルキオラに戻り、焦りを混ぜた声で問いかけた。

「……石田を刺したのは……俺か…?」
「知った事か」
「てめぇの左腕と左脚と…萌苗の右腕を……斬り落としたのも俺か…?」

一護の言葉にウルキオラは止まり、何も言わずにただ一護を見つめた。それを一護は、自分の質問に対しての肯定と取った。

「だったら、俺の左腕と左脚を斬れ」
「!黒崎くん!!」
「さっきまでてめぇと戦ってたのは、虚化して意識の消えた俺だ。あれは俺じゃねぇ。勝負をつけるなら、今のてめぇと同じ状態にならなきゃ対等じゃねぇだろ…!」
「黒崎…!お前…何を言ってるのか解ってるのか…!黒崎…!!」
「――――いいだろう。それが望みならそうしてやる」

仲間の言葉を聞かずに自分の負傷した部分を斬れと言う一護に、本人に自覚はないだろうが苛立ちに似た感情を見せながら、ウルキオラは一護に向かい合った。そんなに自分の身体を切断してほしいのならば…と。
しかし、向かい合った瞬間に、ウルキオラの片翼が砂となって散り始めてしまう。それは、一護から受けた攻撃に身体が耐えられなかった事を、暗に示していた。

ゆっくりだが徐々に消え始めていく身体。形態も元の姿に戻ろうとしている。
その現状を、ウルキオラは自身の事だというのに冷静にそれを受け止めており、萌苗は逆に胸と背中にざわつきを感じながらも、手を出せない事を悟り、黙ってウルキオラを見ていた。

「!」
「…………ちっ………ここまでか」
「っ、」
「殺せ。早くしろ…。俺はもう、歩く力も残ってはいない…。今斬らなければ勝負は永遠につかなくなるぞ…」
「…断る」
「………何だと?」
「…イヤだって言ってんだ…!…こんな…こんな勝ち方があるかよ!!!」






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