そう威勢良く啖呵を切ると、先ほど放った際に建造物の外壁に刺さった自身の斬魄刀を取り、一旦その外壁を蹴って最上部へ着地した。其処から刀を構えたまま此方を見上げる一護を見下ろす。

「……………何だそのツラは?どうやら本当に殺意は無えらしいな…折角アイツを斬りつけたってのに 情けねえ奴だ」
「…何だと?」

萌苗に攻撃した事を話しても、あくまでシラを切ろうとする一護にグリムジョーは眉間を寄せる。

「!」

一瞬のうちに視界から消えたグリムジョーに驚くが、背後からグリムジョーの気配を感じ取り紙一重で攻撃を避ける。
拳での一撃にも関わらず、攻撃を避けた場所は勢いよく地面が砕けた。飛び退いたままの体制一護に対してグリムジョーは笑みを浮かべ勢い良く一護に斬魄刀を振るが、難なく受け止められてしまう。
そのままグリムジョーは地面を蹴り上げ、空中での攻防戦にもつれ込み、刀で互いの力を受け止め合う体制のまま、グリムジョーは口を開いた。

「…訊くが黒崎。てめえは何の為に虚圏(ここ)に来た?」
「そんなもん決まってんだろ…!萌苗と井上を助ける為だ…!」
「はっ、だったら何でアイツ等を見た瞬間に連れて帰る素振りさえ無えんだ!?萌苗がてめえ等と同じ人間じゃなくなったからか!?あの女の見た目が無傷で安心でもしたか!?内側はどうなってるかも知れねぇのによ!!」
「…てめえら…井上にも何かしたのか…!」
「…良い顔だぜ、黒崎!!!」

だんだんと一護の顔に焦りの色が出てくる。グリムジョーは一護の顔を満足そうに眺めた後、ガアン と音を立て斬魄刀を弾いた。
いきなり斬魄刀を弾いたグリムジョーに、一護は驚きを隠せない。

「…何…」
「アイツ等を助けにここに来たと言ったな…?解ってねえようだから教えてやる。違うぜ、てめえは虚圏(ここ)へ戦いに来たんだ。
てめえには見えてんだよ。本能が示す道筋ってやつがな!」
「てめえは死神、俺は虚!!負けた側は皆殺し!!!千年も前からそう決まってんだ!!!
戦う理由が他に要るか!?来いよ!!!最後まで立ってた方が生きて戻れる、それだけのことだ!!!!」

そう言うとまた一護に切りかかり、再び空中での斬り合いが始まる。金属独特の鈍い音が忙しなく響き、何度目かの激しい衝突の後、一護は月牙天衝を、グリムジョーは虚閃をそれぞれ放った。
途中まで互いの力は平等だと思われていたが。




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