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ふと藤嶋は翡翠の陰茎を掴んで眺めては、「これはやらすに限るよな」と勿体ぶる。もどかしくて身体が捩れそう。
「ホンマに意地悪なんやからっ、」と蹴り飛ばしたくなったが、藤嶋は翡翠の足を持ち上げ、とても得意気に翡翠に見せつけながら足先まで舌を這わせた。
物凄く煽られる。触れられた先から染みるような、快感が頭まで侵食していく。
「やだ、よ、それ、」
「へへっ」
そして藤嶋は翡翠の陰茎を急速にしごきながらまた舌を這わせてゆき、浮いた腰骨あたりを食んで「ほっせえなぁ、」と嬉しそうにする。
そのままぴちゃぴちゃ、ぴちゃぴちゃと音を立てて這いせり上がった。
痛みに似てる。
実際腰骨は噛まれた。それと同時に「ううっ、」と漏れた声、しごかれていた陰茎から息を吐くように射精してしまった。
ふぅ、ふぅ、と翡翠が息を整えているうちにいま吐かれた翡翠の精子を指へ絡ませる藤嶋、その視覚で衝動的に汚れされていくような気分になる。
充分に絡ませた藤嶋がにやっと笑い、何も言わずに翡翠の穴付近をねっとり、ねっとり、となぞるのに「いぁっ、」と声が出た。
呼吸をするように期待し、それで胸がいっぱいになり、圧迫される息。
肩を上下させながら、自分がされてしまう事を見送るように眺めるばかり。
少しずつ、少しずつその指が自分の中へ侵食する感触に息を呑むのだけど、「力を抜けよ」と言う藤嶋は指を動かしながら自分の側に戻ってきて、今度は舐めるように口付けをするのだった。
はぁ、はぁ、と熱い息をする翡翠の額を片手で撫でる藤嶋も息を荒げていた。
指が中で突起に触れるのは「んっ、」と声を喉から押し出すような衝撃。
翡翠のそれを発見した藤嶋はそこを押したり撫でたりし始める。
「あぁっ、」と、声が漏れる翡翠の様子ににやっと笑った。
「これだろ、」
「ん、あぁっ、」
「苦しそうだな、」
「あのっ、」
「痛いか?」
首を振ることしか出来ない。
それは凄くいっぱいで、優しすぎる。
「まぁ助けるつもりも、なかったんだけど、」
「ん、」
「なぁ、翡翠」
何故か、少し、藤嶋が滲んで悲しそうにも見えた。
「ん…んん?」
「多分、食い散らかしちゃう」
「ん?」
痺れて苦しくなるのをやめて欲しくない。
「可愛くて」
「んっ、」
「いいかなぁ」
「あの…ね、」
「でも、怖い」
「ん、」
激しくなる。
身体中に情が滲んでもっと、もっとと呼吸したくなる。
「俺、お前になら殺されてもいい、」
悲しいけれどそれが愛しい。
変になる。
藤嶋さん、と言える余裕もないけれど、穏やかになっていく。
胸の音がする。
一つに感じたい。
髪を撫で、「どぞ、」と舌足らずに言う翡翠に、大人以上の滲む色を感じた。
「いらっ…しゃい」
ひきつりもない笑顔で「うん、」と答える藤嶋は、翡翠が初めて見る、引きつらない表情だった。
「全部、お食べください、な」
「…うん」
素直にそれから陰茎をゆるり、ゆるりと入れて混ぜてくるのが熱い。それを呑み込んで行く自分の身体はそれで溶かされてしまうだと知る。少し痺れて痛いけど、気持ちいい。
ゆるり、ゆるり。
もしかすると自分も溶かしてしまっている。
触れる場所を包んでいく、すべてに息が熱くなる。
どれほどそうしていたかはわからないが、痺れが強くなり息が荒くなる最後、「出る、」と短く言った藤嶋に「あいっ、」と高めに囀ずったのも、食べられてしまった。
呑み込んだ舌も息も熱かった。
腹の中が暖かくなっていく瞬間、全てがどうでもよくなるほどに満ちて行くと、頭が真っ白に、なった。
呼吸と共にずる、と去ろうとするのを抱きとめ、「そのまま」と言ってくる小姓には逆らえないと藤嶋は思った。
また口付けをして、「わかった」と無愛想に翡翠へ答えるくらいしか出来ないほどに苦しい。
生温く熱い。
確かに俺もこれを逃がしたくないと、翡翠を緩く抱擁して「気持ちいわ…」と言えばぐっと、絞め殺すが如く狭まるのだから離れられるわけがない。
クセになりそう。
自分の音か相手の音かは最早判断がつかない胸に、「あい…」と、すがり付くようにする少年は本当は暫く寝れないだろうけど、安心も勝り呼吸は一度整っていく。
これはどうしたらいいんだ、しかし面白いな。
頭皮の臭いを嗅いで、柔らかい臭いだ、そう思って「翡翠」と呼ぶ声が腹に残る低温だった。
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