歌×玉座
それ懐寒い大国、天地開闢の尊も逃げ出す、金銭強奪の後、知人始め金扇探す王族
牢屋に籠らせ給ひし時、世は常闇となりけらし、そのときに恵比寿神、八百長のお方達、人集めに忍び給ひ、業火を炊いて見せ処刑
怒り静めしと夕殺し
観衆共の歓声や
公開処刑のその謂われ、さあごろうじろと、翁にちなんだ語り歌
ごう/\燃え滾る炎にぐら/\、沸々、ゆらりぐらり、煌々昼間の世の無情
けら/\笑う我でなくとも、ふつり沸々身ぐるみ燃え逝く
「万歳楽」
「万災厄」
「万最悪」
罪人、あゝ、わあ、うゝ、おゝ、そう、
「我こそは大泥棒の厄災だ」
誠の泥棒、声も虚しき一人燃え逝くに強盗、業々、避難に続き|囂々《ごうごう》
一人の死人に玉座、王座の主はけら/\、民衆、恐れ多きと申すも恐々、「さあさ、厄払いと囀ずり奏でろ」と、右、投げ玉の火薬がごう/\、業々と
「次は我が身」と強盗、枯れ/\、がなり/\と咽び泣く
「懐刀、されど鉄塊、お主の解任、されば万歳」
嗄れ/\虚しく二人目燃え逝くは節奏、双方、騒然と崩れ葬送
国の強盗、二人目死語に王族、相続の問いをふら/\、ちら/\、親族、いまが王かと申すも気まずく、「次は、次は愉快か民衆が喚き」と中心、当たる石にあいたた、いたたと
「最後に己」と父親、冷め/\、ついに来たかと唾枯れる
「懐寒い、それが戦か、私をおろした、罪滅ぼし。
しからば安泰か、安定か、声は届かぬ、道も開けぬ」
息子、座を降り立ちて
「お直り候へ」
「お参り候へ」
「あらがうがましや」
「ならば王座を差し上げよう」
そなたこそ。
処刑は諸願満足冤罪、二代の台はまた同じ玉座、憂鬱の民衆が
|人《ひと》、|二見《ふたみ》よ、|何時矛《いつむ》ユ|七夜此処十《ななやここのたり》、|百血万《ももちよろず》の金の袖
座をばふんぞり/\、ぞんぶり/\ぞ。
神の翁への国市民
治まる御代こそめでたけれ
※資料、浄瑠璃「寿式三番叟」
ほぼほぼ書き換えのような、書き換えつつ作っていたら血生臭い話になってしまった
※/\ = 縦書きのさいの繰り返し記号 〱(躍り字)の横書きの際の表記。
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