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「ひまだなー」
「…出てくりゃぁいいじゃん」
「いや、別にいいや。確かに宗教臭ぇもん、あーゆーの」
「知らねぇよ?怒られちゃうからね」
「お前が言えた口かよ」
「まぁなー」
こいつ、変なやつ。
確かに、やることはないけど、
俺はまぁまぁ、サボタージュ、好きなんだ。
あの、雨さんと船に乗った日を思い出す。
あれは刺激的だったな。一瞬にして世界を変えたんだよ。あんなクソみたいな、最早人でもなかったハズのあそこでの俺。
寝転んで、天井を見て考える。
いや、前からそうだった。前から、人として生きてなかった。
そう言えばあの時、雨さんだけは。
どうして意義を唱えてくれたんだろう。
どうして、気付いたんだろう。俺の、廃れた生活に。
貞操は返ってこないと叱られたとき、俺、初めて自分がそうなってたんだって、気付いたんだ。
「あそうだ」
「なに」
「あんた名前は?なんで俺の名前知ってんの?」
何気なく聞いてみた。
もしかするとこいつだって、その他大勢と一緒かも、しれないじゃん。だったらちょっとだけ。
「|壽美田《すみだ》|流星《りゅうせい》。教官に星川潤を呼んでこいって言われたんだよ」
へぇ。
綺麗な名前じゃんか。
「ふーん。ご苦労なこった」
「ホントだよ。来たら絡まれてるしなんなんだ」
「仕方ないだろー。血気盛んなんだよ、まだ10代だから」
「あっそ」
ちょっとだけ寂しいじゃんって、
なんで思ったんだろ。
「りゅうせいは、流れ星?」
「そうだよ」
「ドキュンネームかよ」
「は?」
「え?なに?ジェネレーションギャップ?」
「うるせぇ。そんなに違わないだろ」
「いや、19と20の一年はパナいって知り合いが言ってた。まぁ俺17だけどね」
「若っ。今年18?」
「そゆことー。まだお酒もタバコもダメなのー。18禁もダメよ」
「マジか。ぱねぇ」
「だよねー。しかも大体幼く見られちゃうのー」
「確かに。15歳くらいに見えるな」
「ショタコンにおすすめだよ」
「お前ってバカなの?」
「うるせぇ。あんたもわりかし童顔だろ」
「うるせぇ。散々言われて振られまくったわ」
「やーい童貞」
「殺すぞクソガキ。残念ながらわりと遊んでんだよ」
「あー、まぁ男前だよねー」
なんだろ。
変なやつ。
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