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「チンピラかよ…」

呆れたよ。
あ、こっち見たやだホントめんど

「お前もなぁ、血気盛んなのはいいがマジさっきからこっち困ってんだよほんとKYだよなんなんだよ俺むちゃくちゃ困ってるかんな!大体巻き込まれてるにしてもいちいちフラグ回収してんじゃねぇよお人好しか!暇なのか!?それとも喧嘩がしたいのか?よそでやれ!人を巻き込むなぁぁ!」

うぜぇぇぇ。

「はぁ!?いや待ていや待てお前が言えた口かよそれ!逆ギレしてんじゃねぇよ女子かよ!」
「あ?てめぇよく言えたな!俺さっきから先輩追い払ったりこのパワハラ教官ぶん殴ったりよくよく考えたらてめぇより良い仕事してねぇか?」
「逆にタチ悪っ。は?何それ本気で言ってんの?頭の中どんだけ青春ドラマなんだよ頼んでねぇし!んなのはブラウン管の向こう側でテキトーな若い兄ちゃんがやりゃぁいいんだよ!迷惑だな!」
「可愛くなっ。何お前っ。え、小憎らしいとはこの事だな、絵に書いたような生意気年下。なんなの。ツンデレどころか全然可愛くねぇ」
「悪かったな、あんたのその仏頂面の方がだいぶキとるわ、これでも可愛い可愛い言われるんだよこの童貞野郎!」
「あ、言いやがったな。だから違ぇっつってんだよ引きこもり野郎!あー、Step outside!」
「あー意味がわっかりーませーん。日本語でどーぞー」
「でしょうねぇ、俺もとっさに日本語訳が出てきませーん。ググってくださいバーカ」
「頭悪いの?実は」
「えぇい、やめんか貴様ら!」

 白熱してきた頃に痛みを忘れたのか、教官一声。
 「うっせぇ!」とハモっちゃって「うっ、」とどもらした。
 これは終息は無理だと悟ったらしい。教官はこっそり教官室からいなくなる。
 それを見てお互いに一息吐いた。顔を見合わせ、「巻いたな」と流星が言う。

そうでぇーす。
作戦でした。怒られるのわかってるもん。

「意外にうまく行くもんだな」
「取り敢えず帰ろ。あー疲れた」

 一度二人で教室に荷物を取りに戻った。

「しかしあんたあんなによくもまぁ、悪口がぽんぽん出てくるね感心したわ。人を憎んで生きてきたとしか思えないよ」

ホント、若干作戦忘れて腹立ったからね。

「ラサールで学んだんだよ。外人はハンパねぇから。あとは保護者が口悪いんだよ」
「へぇ、可哀想」
「お前もなかなかだよ天才的だったよ。思い出したらあぁ、お前腹立つな。うん、お前こそ人を恨みながら生きてきてね?」
「そうかもねー。俺も思い出したら腹立ってきた。バカって言った方がバカだって教わんなかった?ラサールで」
「蒸し返すなよ。頭悪いってそのあとお前返してんだろ。あと俺童貞じゃねぇし」
「そここだわるな。苦い経験でもあんのか?引きこもりが聞いてやるよ」
「うるせぇな、根に持ってんじゃねぇよねちっこいな」
「あんたに言われたくないよね」

 今日の帰りの印象。
うぜぇ、クソ鉄面皮。
 だった。

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