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「おーただいま」
スーパーの袋を持った一徹と帰って来た春夏の髪は確かに、肩下から肩上くらいには短くなっていた。
「お前ら大変だったな」と言う春夏と「ハルちゃん短くなったね!」が行き交う。
「幼くなったな少し」
「あそう?マジ?
ところでシャンプー前に電話してくんなよクソメガネ」
「あ、タイミングよかったなそれ。最悪坊主コースだったな」
「終わったあとだったから、じゃなくてさ。なんなのお前よく手ぇ出たな。概ね一徹から聞いたわ。
あ、一徹、仕上げに呼んで」
指示をした春夏に「わかりました」と台所に立つ一徹と「だよなー」とぼんやり言う修介も行き交う。
春夏は自然な様子で「このバカ以外怪我はねぇか?」と言いながら、修介の手を取って眺めている。
「ないよ。しゅうちゃんのおかげで」
「あたしも…」
「おーそうかそうか。まぁあったら大変だ。よかったよ」
「そうだな、そんなんマジで俺は息してないな。
ところでほんの少しだけ褒めろよ火ぃ点くかと思ったんだから」
「いや点いたんじゃねーの?これ」
「違ぇよそうじゃなくて。マジ火だよマジ火。ジッポ!」
「はぁ?」
まぁ半ば信じなかったようで「意味わかんねぇけど」とその話題はあっさり終わってしまった。
「しかし付き合わせてそれは悪かったな。旨いの作るわ」
「ほぼ一徹さんじゃん」
「うるせぇ、違ぇんだよバカ。
修介、お前はダイジョブなんか」
あ、たまに出る名前呼びになってる。
ハルちゃん、結構心配したのかもしれないな。
「え?うん普通に」
「あっそ。まぁ何事もなくてよかったな」
それが普通なはずではあるけれど。
まぁ、ガチャを引いたと言っていたし、多分そんな日もあるのだ。
最後に春夏が味付けをしたカレーを食べ、その日は解散になった。
いつの間にかごく普通に全員が過ごした中で、亜里沙は帰り、「いいね」と由紀子にぼやいてきた。
「意外だったな、お姉ちゃん」
「ん?」
「なんて言うか、もっと普通な感じだと思ってたんだけど、あれもなんか、わかんないけど普通なんでしょ?」
「うん、そうだね。家にいるのが変な感じで」
「……あたしにはああ言う人、いないよ。だから、普通より凄いのかも」
いまでも、亜里沙のことはよくわからない、けど。
「まぁ、なんとなく私もそんな気がしてるから」
友達、家族、その他人間関係に当て嵌めようとしてもなんだか違う気がしているのだ。
「ちょっぴり羨まし、」
「…まぁ、そうだね」
少し位は、もしかしたら妹とも近付いたような。
それは今だけかもしれないなとは思える。けどなにより、「楽しかったね」と自然に言葉にしていた。
新たに何かを発見したような気分。けれど何を見つけたのか、微妙な違いなのかもしれないと考えた。
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