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蜃気楼が坂の上をぼやかす。逃げ水までたどり着いたとき、汗が額から落ちた。
夏は、じりじりと訪れていた。

教師達もさ、わざわざこんな日に呼び出さなくてもいいじゃないか。

恨めしく思いながら、俺は太陽に裂かれるような気持ちでペダルを漕いだ。

イカロスや、これは地上にいても蝋は溶けるわ。
俺は勇気一つではこの熱さと戦えない。だからあれは広く唄われてるのか?

考えごとをして紛らわそうとしても、結局熱さへ思考は傾く。

途中で公園の噴水を見てはうなだれ、中学校のグラウンドで走る中坊を見ればより暑苦しさを感じた。

早く着かないと俺は倒れる。

より汗は出るが、そう思うと自然と足に力が入る。

やっと校門が見えて来て、一息。

あぁ、着いた…。


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