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私は、こんなところでなにしてんだろう…。

気がつけば、何だかひたすらに刃物を、あちらこちらで漁っていた。

頭の中はどこか冴えているのに。

何年か前までの習慣がフラッシュバックしてうろうろさせる。

何日か前に、親友とも呼べる先輩と電話で喋った。

その前から連絡はあったのだが、授業中で電話に出れなくて。

こちらから掛けたり掛かって来たりして、連絡事態は一週間も掛かって。

地元を離れた先輩に、始めから不安はあった。

先輩は昔から自傷癖があったのだ。

上京し、目標を持った彼女にはもう光があるんだと、無理矢理思い込もうとしていたのは事実だ。

先輩は、突然発狂してしまうのだと現状を報告した。そして、ここ最近売春をするのだと。

私は、笑うように誤魔化した。

先輩を見ないようにした。

自分が傷ついていくのがよくわかっているからだ。

何もしないんだ。
何もしないんだ。
自業自得だろ。
関係ない。

だってだって

助けてなんてあげられないから。それは過去の先輩が所持する手首で証明されている。

助けたいか。

どうして悲しくてしょうがないんだ。それこそ、病的に刃物を探すほどに。

大嫌いだ。

何が?
きっと自分が。

何で生きているのか。

誤魔化して秘密主義で、頭がおかしいほどテンションの高いフリをして対人と付き合って。

バカみたいだ。

すべては自分を保つための嘘だと言うのに。

みんなは知らない、ごく普通に人懐っこさを演じるのは慣れていた。

いつからこんなに臆病になったのか。

私は手首を見つめながら、ただそう思った

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