愛を食べた少年

特別編
愛を食べた少年 R18
女体化につき苦手な方はご注意ください













「今日は無理だ」

今朝から日吉の様子がおかしいのは気づいていたが、二人きりになった途端に言われた。

「具合でも悪いん? やけにおとなしいやん」

「そういうわけじゃない」

「ほな、なんで?」

「気分じゃないんだよ」

確かにそんな日もあるだろう。だがたとえそうだとしても、直接的な言い方は日吉らしくない。

「なぁ。なんで?」

「なんでこういう時だけしつこいんだよ。いつもならさらっと流すだろ」

別になにがなんでもやりたいわけじゃない。

「いや、バレバレの嘘つかれたら気になるやん」

「バレバレ?!」

「ボケ倒す気か?」

本気で焦っている顔を見ると、ボケを狙うタイプじゃないとわかっていても言いたくなる。

「ちょお、もう笑わさんといて」

腕に閉じ込めようとして、日吉が身を捩ったので意図しない場所に触れてしまった。

「ん?」

日吉にあるはずのない、独特の柔らかさに違和感を覚える。

「やめろ、触るな」

「なんなん、今の…?」

今度はしっかりと手のひらで掴んだ。

「触るなって言ってるだろ」

「見して」

「あ、ちょっと…」

日吉のTシャツをまくり上げると、いつもよりわずかに胸がふくらんでいた。だが胸板は目立たずどう見ても女の上半身だ。

「……貧乳系?」

「なんで疑問形?」

「いつの間に性転換したん」

「するか!朝起きたらこうなってたんだよ」

財前は続けて日吉のジャージズボンを下ろそうとしたが、手に遮られる。

「これ以上見る必要ないだろ、いいかげんにしろ」

たぶん思いきり振り払ったつもりだったのだろう。しかし力が全然入っていなかった。

「…力が弱くなってるのか?」

日吉自身も感じたらしい。身体的に女になっているのだと。

「身体縮んでるんちゃう?」

改めてよく見てみると、小柄になって全体的に丸みを帯びている気がする。今なら財前の方が大きい。

「しゃあないわ」

と言って日吉を抱き上げた。いつもはできないことができると気分が良いものだ。

「しゃあなくない。どさくさに紛れて何やってんだ!下ろせ!」

財前はベッドの上に日吉を寝かせた。
嫌がるのを無理強いする趣味はないが、またとないこの状況を逃すのはもったいない。

「…このままでええのに」

「他人事だと思って勝手なことを…」

「顔は変わらんでよかった」

不思議なことに顔は日吉そのままで、女っぽい特徴に変化しているわけではなかった。

そっと唇に口づける。

「…よくそういう気分になれるな」

「今しかできひんことがあるねん」

Tシャツを首元までたくし上げ、小さな膨らみをてのひらで揉む。もう片方の膨らみの先端を口に含んだ。

「…ぁ、やめ…」

「ここ弱いのは変わらんねんな」

「う。うるさ…」

少し強めに歯を立てると背が仰け反った。

「噛まれるのと吸われるのどっちが好き?」

「どっちも嫌いだ!」

期待どおりの反応を返してくれるのが日吉だ。
今度は強く吸うと、財前の腕から逃げるように身体が跳ねた。

「めっちゃ好きやん」

「…ん、違…」

否定しようとして否定になっていない。
弱すぎやろ、と笑ってしまう反面で、すでに半分とろけた表情を見せられると弱くなってしまう財前だった。

「…、かなわんわ」

惚れたもん負けや、とため息をつく。

日吉のジャージを脱がせ、男の下着をはぎ取って現れたのは女の象徴だ。

「……どうなってるんだ?」

「ああ…、ま、女の子や。てか何言わすねん」

「仕方ないだろ、怖くて自分で確かめられないんだから」

「勘弁して…、どうなってる?とか聞くなや」

狙っていないからこそ逆に笑ってしまう。
笑わせたいのかえろいのか、どちらかにしてくれと財前は思う。
そこはしっかりと愛撫に反応して濡れているのに、雰囲気をぶち壊す笑いはいらない。
いつもと違う突起をそっと撫でると身体が震えた。男の身体でも女の身体でも感じやすいのは変わらないようだ。
しかし本人は怖いと言うので、怯えさせないよう優しく撫でるのを繰り返す。

「や、そこ…あんまり触…」

「気持ちええんや?」

「俺の、身体じゃないのに…おかしい…」

「何言うてるん、日吉の身体やん。形が変わってもお前や」

「んぁ…、っあ…やめ、やだ…っ、」

身体が一際大きく震えた。達したのだとわかって、そのまま優しく指を内側へ差し入れる。十分に潤ったそこは深く出し入れするたびにぐちゅぐちゅと音を立てる。

「…初めてもろてもええ?」

「い…、今更…何言ってんだ…」

「まぁそうやねんけど、男と女はちゃうやろ、やっぱ」

「俺は女じゃない」

「せやったわ」

本当は怖いんじゃないかと思って一応確認したが、財前ももう止められそうになかった。
やけに華奢に感じる両脚を抱え上げる。
財前の指一本がやっとの狭い入り口に硬く勃ち上がった自身を押し当て、弾き返されそうな抵抗に合いながら腰を進める。

「明日、元の身体に戻っとるかもしれへんけど、忘れんといて?俺の感触」

ほら、と耳元に囁く。

「…っ、」

「いつもは外へ出てまうけど、今なら内部に残せるやん」

気がつくと日吉の指が縋るように腕を掴んでいた。

「俺の証。飲んで。ここで」

奥へ奥へと侵入を果たし、恐らく最も深い位置に辿り着く。

「や、やめ…ぁっ、んんっ…あぁん…っ」

こりこりと擦れ合う襞を想いのままに突き上げた。呼応するように内側からの締めつけが強くなる。

「…っ、欲しがりすぎや」

精液を搾り取られる感覚に襲われ、背筋がぞくりと震えた。

「————ッ」


そこではっと目が醒めた。



(なんや…、夢か――)

夢だったと気づいて軽い失望感を覚える。夢らしく色々と不自然なところはあったが、やけにリアルだった。たった今まで日吉がベッドに居て、触れていたような錯覚。

財前は部屋を出て、洗面所に向かった。

水道の冷たい水でバシャバシャと顔を洗う。正面の鏡に映る自分の顔を見つめながら思い出していた。

(なんなんや、あの夢)

俺の証。

(……俺はあいつをどうしたいんやろ)

夢には潜在意識が現れるというが…

ふと気がつくと横に日吉が立っていた。

「うわ!」

驚いて思わず声が出たが、日吉は無言のままだ。

「……」

今はまだ人も集まっていない。あえて無視することもないはずだ。

「…はよ」

とりあえず挨拶し鏡越しにちらりと見ると、なぜだか日吉の顔は真っ赤だった……




2024.12.30


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