「霙さん、また?」
どうしようもなく弱った声で言う私に、釘崎ちゃんが呆れたように眉を寄せた。
そんな私の背後にいるのは、今回の任務で祓う予定だった推定3級の呪霊である。私の身長より一回り大きな黒い猫型呪霊で、その尻尾は二つに割れていた。それほど大きな身体を丸めるようにして私の背中に頭をぐりぐりと擦り付けるようにして甘えてくるその姿は、呪霊といえど結構可愛いと思えなくもない。
「これで何回目よ」
「3回目、かな……」
そう、実はこうして祓うべき呪霊に懐かれるのも今週で3度目なのだ。ここ最近任務続きなのだが、呪霊を祓いに赴く度に対象の呪霊にどうにも懐かれてしまうのである。うーんと頭をかきながら私はため息をついた。
「なんで毎回こうなっちゃうんだろう」
「そういう体質なんじゃない? ほら、鬼だから仲間だと思われてるとか」
「まさかのお仲間認定」
でもその割にちゃんと襲われたりもするんだよなあ……。謎すぎる。
そんなことを釘崎ちゃんと考察していると、分かれて呪霊退治をしていた虎杖くんと伏黒くんが戻ってきた。私の状況を見て虎杖くんがうわあと素直に目を丸くする。
「またでっかいのに懐かれたね霙さん」
「うん、キューちゃん以来かなぁここまで大きいのは」
まあキューちゃんは最初もっと大きかったけどね……私が色々()あって小さくしちゃっただけで。……今考えると恥ずかしいから絶対にその経緯は言わないけど。
「でも任務ですから、ちゃんと祓わないと」
「そう、なん、だよね……」
伏黒くんの正論に言葉が詰まる。そう、これは任務。ただの野良猫の類ならまだしも、この子は呪霊だ。ならば依頼されている以上は責任をもって祓わないといけない。この瞬間が一番心苦しかった。釘崎ちゃんが慣れたように私に尋ねる。
「霙さん無理そう?」
「ウン、ムリ……」
手で顔を覆い隠し、弱々しい声で私は言う。こんなに懐いてくれている子を祓うなんて、私にはどう頑張っても無理……!! たとえ呪術師失格だと言われようと!!! こればっかりは無理!!!!! 本気で無理!!!!!! 私の返事を聞くなり釘崎ちゃんがため息をついた。
「じゃあちゃっちゃと祓っちゃうわよ」
「お願いします……」
トンカチと釘を構えた釘崎ちゃんが言う。だがその瞬間、猫又型呪霊はびくりと身体を震わせたかと思うと、さっと私の影に隠れてプルプルと震え始める。まあぶっちゃけ大きいから隠れきれてはいないんだけどね。でも邪魔なのは確かだ。釘崎ちゃんが眉を寄せて私の背後に回り込もうとしても、その度に私を盾にするように隠れてしまう。その内互いに追いかけっこが始まってしまった。いうなれば私を中心にふたりがぐるぐる回っているような感じだ。
とうとう苛立ちがピークに達したらしい釘崎ちゃんがしびれを切らしたように叫ぶ。
「ちょっと!! いい加減にしなさいよ!! 霙さん盾にされたら何も出来ないじゃない!!」
すると不意に、脳裏に聞いたことのない声が響いた。
「やだぁ!! 祓わないで!!! ぼくはご主人の傍にいるって決めたんだ!!!」
「「「「!?」」」」
その声の持ち主が私の背後にいる猫又型呪霊のものだとわかるや否や、途端にその場の空気が驚きに満ちる。
「しゃ……喋った!?」
「嘘でしょ!?」
「え、呪霊って喋れんの?!」
「ここまではっきり意思疎通の取れる呪霊……本当に3級か? こいつ」
伏黒くんが眉を寄せている間にも猫又型呪霊は私の背後に隠れながら私の肩に前足を乗せ、必死に訴えかける。
「ぼくはご主人に会って生まれ変わったんだ!! もう二度と人間なんて襲わない!! ご主人が嫌がることは絶対絶対ぜぇーーーったいしないからぁ……!!!」
お願いだよぉ、と今にも泣きそうな調子で言われてしまえば流石の子どもたちもたちまち弱ってしまった。どうする?とばかりに無言で目を見合わせている。私はキューちゃんと会った時のことを思い出しながら、背後の猫又型呪霊の方に向き直り尋ねた。
「……本当に、もう人間は襲わない?」
「霙さん、まさか……」
私の考えを読んだかのように伏黒くんが何かを言いかける。でもそれを最後まで言うよりも前に、猫又型呪霊が勢いよく頷きながら答えた。
「襲わない!! 約束する!!!」
「絶対に私の言うことを守れる?」
「守るよ、絶対!! これからはご主人のために生きるってぼく決めたんだ!!」
「もし約束破ったら」
「その時はもちろん、ぼくを祓ってくれて構わない。本当はすごく嫌だけどね……わかってるよ。約束は守る。ご主人の頼みだもの」
「……」
……そこまで言えれば、信じてもいいかな。
私は小さくため息をついて、小さな笑みを浮かべた。
「……わかったよ、お前を祓うのは止めといてあげる」
「!!」
「ただし、ちゃんと約束は守るんだよ?」
「うん、うん! ちゃんと守る!!!」
おいでと手を広げようとすると、それよりも前に勢いよく飛びついてくる。おぶっ!と変な声が出た。ゴロゴロと喉を鳴らしながらこちらにぐりぐりと頭を擦りつけるその力はそこそこ強い。ライオンでも相手にしてる気分だ。オッケーした途端に容赦が無くなったな……。
そんな私たちを見ながら虎杖くんが率直に感想をつぶやく。
「めちゃめちゃ懐かれてんじゃん……」
「呪霊とは思えないわね……ただの大きい猫よコレ」
「この人たちは?」
不思議そうにしている猫又型呪霊を撫でながら私は答えた。
「私の友達。傷つけたらだめだよ」
「分かった!」
さっきまでの禍々しさはどこへやら、猫又型呪霊はきちんとお座りして元気よく返事をした。なんとなくソワソワと撫でたそうにしていた子どもたちのために、私が代わりに尋ねる。快くオッケーしたのを聞いて子どもたちは恐る恐る撫で始めた。その魅惑の手ざわりにすっかり魅せられてしまったようで、手つきはだんだん大胆なものになっていく。
「めっちゃ可愛い……!」
「手触り最高!」
「……(玉犬を思い出すな)」
猫又型呪霊は機嫌がよさそうに喉を鳴らしてごろんと地面に転がっていたが、途中で何かを思い出したかのように身を起こし「ねえご主人」とこちらに話しかけてきた。
「ぼく名前が欲しい」
「名前?」
「うん。生まれ変わった新しいぼくにぴったりな、かわいい名前」
「うーん……」
名前、名前かあ……。私は少し考え、人差し指を立てて提案した。
「じゃあ、ゴロゴロ喉が鳴るから『ゴロちゃん』」
「安直ぅ!」
「どうかな?」
「ゴロちゃん……! すごくいい!! それにする!!」
「それでいいのか……」
べた惚れじゃん、と虎杖くんがつぶやいた。再び擦り寄り始めた猫又型呪霊……もといゴロちゃんに、私はちょっぴり苦言を呈す。
「ゴロちゃん、嬉しいのはわかるけど流石に重いかな……」
「あ、そっか。ならこれは?」
ゴロちゃんはその場でくるんと回った。すると次の瞬間には一般的な猫と同じサイズになる。おお、と思わず驚きの声が漏れた。
「ちっちゃくなった!」
「これならどう? 可愛い?」
「すごいけど、どうやったの?」
私はしゃがんでゴロちゃんの頭を撫でながら言う。ゴロちゃんはここぞとばかりに私の手に頭を擦り付けた。
「ぼくの術式をちょっとだけ解いたのさ」
「術式を?」
ゴロちゃんは得意げに続ける。
「ぼくの術式【有耶無耶】は、半径20メートル以内にいる生物の五感を書き換える……簡単に言えば幻覚や幻聴を見せる能力なんだ」
「! だから今も話しているように聞こえると」
「そうそう。それで、今までご主人が見ていた大きなぼくは全部幻だったから、それを解除したの」
「なるほど……それじゃあ今のゴロちゃんが本来の姿ってこと?」
「そういうこと! ちっちゃいぼくも可愛いでしょ?」
「うん、可愛いよ」
「やったあ!」
嬉しそうに足元に擦り寄ってくるゴロちゃん。うーん可愛い。ゴロゴロと喉も鳴っているし、かなりご機嫌な様子だ。そんなゴロちゃんを他所に、比較的冷静な伏黒くんは静かにつぶやいた。
「術式持ちの呪霊……だとしたら確実に準1級以上はあるぞ」
「じゃあなんで3級って言われてたのよ」
「そりゃあ、みんなぼくが術式を使ってるって気づかないからね。そういう術式だし」
「……厄介だな。敵に回したくはない」
「でしょー?」
むふふ、と得意げに笑うゴロちゃん。猫ってこんなに表情豊かな顔になれるんだな……。そして伏黒くんのことを見上げながら目を細める。
「きみたちがご主人の敵にならない限り、一応ぼくもきみたちの味方だ。仲良くしようねぇ」
「き゛ゅ〜〜〜!!!!」
不意に今まで黙っていたキューちゃんが本来のオ〇ムもどきの姿に戻ったかと思うと、触手を伸ばしてゴロちゃんを高々と持ち上げた。あまりにも突然の出来事に、私もついあっけに取られてしまう。
「キューちゃん!?」
「わっ! 何このイモムシ!! 可愛くない!!」
グルル、と牙を剥き出しにして今にも噛みつこうとするゴロちゃんを見て私は思わず止めにかかる。
「キューちゃん、この子は敵じゃないよ」
「きゅうう」
「大丈夫だから、下ろしてあげて」
「きゅ……」
少々不満げながらも、ゆっくりと下ろしてくれる。触手から解放されたゴロちゃんはそそくさとキューちゃんから距離をとると私の背後に回りこみ、べーっと舌を出した。
「わ〜んご主人!! ぼく怖かったよぉ!」
「こらこら、ゴロちゃんも煽らないの」
ここぞとばかりに猫なで声を出して私に擦り寄るゴロちゃん。そんなゴロちゃんが気に食わないのかまたキューちゃんが触手を伸ばそうとするのでどうどうとなだめると、キューちゃんがショックを受けたように目を見開いて固まってしまった。大方私がキューちゃんよりもゴロちゃんを優先したとか、そんな勘違いしているに違いない。
「キューちゃん、これは……」
「あーあ。そんな気持ち悪いイモムシだからご主人に可愛がってもらえないんだよ〜 残念だったねぇ」
プププかわいそ、とおちょくるようにゴロちゃんが笑う。あーあーまたそんな煽るようなこと言って……。気を取り直して私がキューちゃんをなだめようとしたところでキューちゃんが怒ったように目を吊り上げた。
そして次の瞬間、キューちゃんもぱっとその姿を変える。巨大なオ〇ムもどきのごつごつした大きな身体は、白くて柔らかく愛らしいものへと変貌した。
というか、これは。
「……兎?」
そう、兎だ。白くて大きな耳をぴんと立てて、その眼をにっこりと細める。正解とでも言いたいようだ。
そしてまたくるりと宙がえりをしたかと思えば再び姿を変えた。今度は白と黒の毛並みに包まれた生き物である。これは。
「ペンギンだ……!」
それからくるりくるりと宙がえりをするたびにキューちゃんは姿を変える。狐、蛙、犬、鳩……そして最終的には地面を自由に泳ぐイルカの姿になった。一部始終を見守っていた子どもたちもすっかりショーを見ている気分のようで、変身するたびにおおーっと歓声をあげている。
「なんだあ、やるじゃん。ぼくのほうが可愛いけど」
「フォルムチェンジのバリエーションこんなにあったのキューちゃん……初耳なんだけど……」
愕然とする私を他所に、キューちゃんはもう一度宙返りをする。
すとん、と地面に着地したその姿は――
「……わ、たし?」
そう、幼い頃の私に瓜二つだった。
ただしその髪と瞳の色は全くといっていいほど正反対で、どちらもピンクと紫が混じったような不思議な色をしている。服装は子ども用の甚平で、それもますます私の幼少期を彷彿とさせた。
驚きと混乱が入り混じったよくわからない感情のまま、私はつぶやく。
「なんでキューちゃんがその姿に……」
「ケヒッ」
聞こえてきたのは聞き馴染みのある声だ。見ると虎杖くんの頬に見覚えのある口が出現している。口角を不敵に吊り上げながら、宿儺さんは言った。
「成程な、その姿を見て確信したぞ。……よく今の時代まで生き延びたな、貴様」
「一体どういう……」
宿儺さんの言っている意味がよくわからなくて、私はそっとその真意を尋ねる。
すると私が言い切るよりも前に、キューちゃんがギン!と宿儺さんを睨みつけた。
「
「!?」
額に青筋を浮かべながら、地を這うようなドスのきいた声が飛び出し、私は思わず目を見張る。一体どこから出したの今の声!? 見た目は完璧に幼い子どもだから油断してた。
「キューちゃんまで喋った……」
「ちょっと待て、まさかこいつ」
何かを思い出したらしい伏黒くんよりも先に、ゴロちゃんはによによと笑みを浮かべながら言った。
「なぁんだ、きみだったんだねぇ。……元特級呪霊『霙』パイセン?」
「とっきゅう、じゅれい、……『霙』???」
不意にゴロちゃんの口から飛び出した言葉に、私は動揺が隠せない。特級って……あの特級??? 他の子どもたちも同じような反応だった。宿儺さんだけはケヒケヒと実に楽しそうに笑っていたが。
「特級って……」
「でもキューちゃんは確か、2級呪霊だって聞いてたんだけど」
「だから"元"なの! 特級は昔の話だよ。今はそこまで強くないさ」
ゴロちゃんの言葉に、数日前に言っていた宿儺さんの言葉がよみがえる。
――『そいつと俺は巡り合い、戦った。そして俺が勝った』
――『そいつとはあれ以来会っていない。今生きているのか死んでいるのかも知らんし、興味もない』
その時はそんなことがあったんだとしか思ってなかったけど、目の前にいるこの子の姿を見ればある程度のことは想像できる。
「じゃあ……宿儺さんが昔、私と勘違いして殺した子どもって」
「……自分の、ことです」
俯きがちに言う。その声色はどこか苦しそうで、やってしまったことを正直に告白する子どものそれだった。
そうして、キューちゃんは静かに語り始める。
「自分は奴に殺されてから、奴への復讐心だけを糧に呪霊の姿になりました。幸い気づいていないだけで術式は持っていたので、もう一度奴を葬り去ることだけを目標に自分なりに術を磨き、挑み、……敗れました」
奴、と言いながら宿儺さんを睨む。彼の勘違いで殺されたと言っても過言ではない以上、彼への恨みは今でも相当なものなのだろう。当の本人はどこ吹く風といった感じだったが。
「奴の気まぐれで命だけは助かりましたが、それすらも悔しかった。いつか必ず
そしてある程度力も回復し、これから奴を殺すためにもうひと踏ん張りだと決意したところで、私に出会ったのだという。
「あれはまさしく、運命の出会いでした」
うっとりとキューちゃんは言う。先ほど宿儺さんを睨んでいた時とは比べ物にならない、恍惚さすら感じられる表情だった。
「それで自分は、姉御に出会って心を入れ替えたんです! あいつは嫌いだけどそれ以上に、これからは姉御のために生きるって!!」
先ほどまでのしんみりとしたシリアスムードから一転。キューちゃんの目がきらりと輝く。ふんす!と鼻息を荒くしながら興奮しつつ言った。
「あの時自分は、心の底から惚れました! 姉御に、そして……姉御の拳に!!」
「「「拳?」」」
「キューちゃん!!!! その話は止めよう!!!!」
不穏な気配を感じ取り、私は思わずキューちゃんの話を遮る。だがキューちゃんの目はなおもキラキラと輝いていた。
「初めて会った時のことは今でも脳裏に焼き付いています。攻撃を次々とかわす素晴らしい身のこなし、自分を見つめるまっすぐな眼差し、そして何よりも……その力強い拳!!! 自分の心が鷲掴みにされた瞬間でした」
はあ……!とため息交じりにキューちゃんは言った。その表情は完全に心酔しきっている。対する私はといえば、過去のバーサーカー事件を思い出して穴があったら入りたい気持ちに襲われていた。一体何をしたんだ……という子どもたちからの視線が痛い。
そしてキューちゃんはざっとその場で跪くと、力強く私に宣言する。
「一生姉御についていかせてください!! いやむしろ、駄目だと言われてもついていく所存です!!!」
よろしくお願いします!!! と希望に満ちた眼差しでこちらを見上げるキューちゃん。私は正直開いた口が塞がらなかった。まさかキューちゃんがこんな子だったとは……いや、別に嫌とかじゃないんだけど、なんかもう意外なキャラ過ぎて……どう反応したらいいか……。
「うわぁ重〜! 舎弟キャラとかイマドキ流行らないッスよ? パイセーン」
「うるさい新入り!! 言っておくけどなぁ、自分はまだ手前も認めてないからな!! べたべた姉御にくっつきやがって……!!!」
「パイセンに認められたとか別に関係ないでしょ? ぼくはご主人に可愛がってもらえればそれでいいもーん」
「手前ぇ……!! 表出ろやコラぁ!!!!」
「へーん! やなこった!!」
べえと舌を出しておちょくるゴロちゃんを見て、キューちゃんの額に青筋がピキリと浮かぶ。新入りvs古参の不毛な戦いのゴングが鳴り響いた瞬間だった。ギャーギャーと言い争いをしているが如何せん、ビジュアル的には猫と子どもが戯れているようにしか見えない。子どもたちもそれに気付いたのか、どう反応したらいいのか困っているようだった。さてどう戦いを収めるべきかな……一応この子たちの面倒を見ることになっている身としては、場を収める責任があるよね。
「ほほう、そういう事情だったんだねぇ」
「うお、びっくりしたぁ!?」
「お疲れサマー! 任務終わった?」
いつの間にか傍に立っていた五条さんに驚く一同。伏黒くんがため息交じりに問いかけた。
「いつからいたんですか、五条先生」
「ついさっき。この子が話をし始めたくらいかな」
それはさっきとは言わないのでは……?? というかそんな時からいたのか。全然気づかなかった。
すると五条さんの姿を認識したらしいキューちゃんがハッとした顔でこちらに近づいてくる。びし!と五条さんに人差し指を突き付けながら叫んだ。
「ゴジョウ!!! 手前も例外じゃねぇからな!!!」
「え、何? 僕何かしたっけ」
「とぼけるな!! 初対面の時!! 姉御に必要以上に顔を近づけた!!! それ以降も何かと距離が近ぇ!!! そして今もだ!!! 理由はそれだけで十分だってんだよ!!!」
ぐるるる、とわかりやすく敵意を剥き出しにするキューちゃんに五条さんは「こりゃ相当だ」とへらへら笑う。
そして自然な流れでさらりと言ってのけた。
「それにしても流石だね霙ちゃんの術式は。まさかこんなことになるとは思わなかったけど」
「え」
……あんた、今なんて?
判明した真実に思わず宇宙猫な鬼獄卒
→【速報】ペットが増えました。ネーミングセンスは正直あんまりない。けど本人が気に入ってるならいいんじゃないかな。というかキューちゃんあなた……そんなキャラだったの……??? 結構な衝撃なんだけど……。そして最後にそこそこな爆弾を投下されました。詳しくは次回。
元特級呪霊『霙』、現キューちゃん
→過去に宿儺が霙と勘違いして殺した結果呪霊になったという過去が判明。オ〇ムもどき型がデフォだと思われていたが、もともと人間なんだから人間型が本来の姿である(その姿になった時だけヒト語を喋れる)。それにより特別意訳のみで判明していた舎弟キャラがついに飼い主に露呈。これからは開き直って元気な舎弟(過激派セ〇ムとも言う)として頑張る予定。
*術式【変幻自在】…文字通り自身の身体を自在に変化させる変身系の術。形状だけでなく質量や素材、体積も自在。因みに、人型に限っては今のところ本来の子どもの姿にしか変身できない。自分の身体に取り込んでしまえば概ね自分の身体とみなせるガバガバ判定の為、霙の荷物を収容することができていた。
元推定3級(実際は準1級程度?)呪霊『朧』、現ゴロちゃん
→魔〇宅の黒猫を思わせるような猫又型呪霊。めちゃめちゃあざとい。可愛いは正義だと思っている。ご主人に可愛がってもらえれば後は正直どうでもいい。呪霊の中でも割と最近生まれた新人。
*術式【仮想呪法:有耶無耶】…決められた区間内にいる生物の五感を書き換える、いわゆる幻術系の術を使う。対象者との距離が近いほどその効力は高まり、視覚→聴覚→臭覚→味覚→触覚の順に書き換え難易度が上がる。でも実はまだあまり術式を使いこなせていなくて、今回ボロが出た隙を突いた霙にやられてしまった。
驚きの展開の連続で開いた口が塞がらない1年ズ
→呪霊ってこんなホイホイ喋るん……?(この子たちが特殊なだけです) いくら呪霊といえどモフモフは正義なのでこれから定期的にゴロちゃんはモフらせてもらう予定。
今回は愉快に笑うのみだった人類悪
→なんだお前、生きてたの? 全然気づかなかったわ〜(煽)(嘲笑) ぶっちゃけペット呪霊が増えたのにはムカつくが、いざとなれば全然殺せるし今はいっかーと思っている。ただし彼は霙に関してとんでもなく器の狭い野郎なので、やっぱり今殺してやろうかと苛々する日々を送るのは正直目に見えてる。
最後だけ登場した先生
→あれ? 言ってなかったっけ? ……この後思い切りしばかれる説濃厚。
次回、「……あ゛?」
お楽しみに!