血の術
中央の塔、大広間。
第三試験予選の戦闘スペースでは、異様な戦いが続いていた。
向かい合う二人。
うちはオビト。
そして――絡繰波間。
波間の胸には大きな穴が開いている。
だが。
肉が蠢き、骨が軋み、まるで粘土のように再生していく。
その様子に観戦席からざわめきが起きた。
「なんだあれ……」
「再生してるのか……?」
だがそれ以上に、忍たちの視線を奪っているものがあった。
オビトの周囲。
宙に浮かぶ――
血。
赤い液体が、まるで生きているかのように動いている。
上段の観戦席。
そこから戦いを見ている者たちがいた。
猿飛ヒルゼン。
三代目火影。
その周囲に、
はたけカカシ
マイト・ガイ
猿飛アスマ
夕日紅
上忍たちが並んでいた。
ガイが腕を組む。
「血液を操るとは……」
アスマが低く言う。
「聞いたことのない術だ」
紅も静かに呟く。
「血継限界……?」
ヒルゼンは煙管をくゆらせながら、静かに言った。
「少なくとも」
「木ノ葉には存在しない術だな」
その言葉に、カカシは目を細めた。
視線の先。
戦場のオビト。
(……やっぱりか)
脳裏に浮かぶのは、ある夜の記憶。
まだオビトがアカデミー生だった頃。
**うちはイタチ**と共に、
“根”の忍と戦った夜。
オビトの動きは、その頃から異常だった。
(あの頃から)
強さが、明らかに突出していた。
カカシは視線を戦場に戻す。
その時、横から声がした。
「……カカシ」
カカシが少しだけ目を向ける。
声の主は、
うちはサスケ。
サスケは戦場を見つめたまま言った。
「あれも忍術なのか」
オビトの血の術。
赤い刃。
血の弾丸。
カカシは少し考えてから答えた。
「……忍術かどうかは分からない」
サスケの眉がわずかに動く。
カカシは続けた。
「ただ一つ言える」
「オビトは昔から、ちょっと規格外だ」
サスケは何も言わなかった。
ただ戦場を見つめ続ける。
⸻
別の観戦スペース。
**うずまきナルト**が身を乗り出していた。
「すげぇ!!」
「オビトの血が動いてるってばよ!!」
横でサクラが青ざめている。
春野サクラ。
「でも……あんなに血を出して……」
いのも顔をしかめる。
山中いの。
「普通なら倒れてるわよ……」
シカマルが呟く。
奈良シカマル。
「自分の血を使ってるなら……」
「相当ヤバい術だぞ」
⸻
別の場所。
砂の忍たち。
**我愛羅**は腕を組んだまま見ていた。
赤い血。
それが武器になる。
我愛羅の瞳がわずかに細くなる。
「……血」
隣でカンクロウが呟く。
カンクロウ。
「気味悪ぃ術だな」
テマリも驚いている。
テマリ。
「あんなの見たことないよ……」
我愛羅は静かに言った。
「だが」
「強い」
⸻
木ノ葉の別の観戦席。
**日向ネジ**が白眼を開いていた。
「……」
血の流れ。
チャクラの流れ。
すべて見えている。
ネジは小さく呟いた。
「自分の血を操っている」
横で
**ロック・リー**が叫ぶ。
「す、すごいですネジさん!!」
「青春の血潮が燃えています!!」
**テンテン**が呆れる。
「リー……それ違うでしょ」
⸻
戦場。
オビトの周囲に血が集まる。
絡繰波間は笑っていた。
「いい」
「実にいい」
虚の肉体が歪む。
腕が裂ける。
背中が割れる。
骨が伸びる。
肉がねじれる。
「もっと見せろ」
次の瞬間。
体が膨れ上がる。
刃が無数に生える。
第二形態。
虚の姿。
観戦席がざわめく。
オビトは静かに言った。
「……やっぱりそうなるか」
血が再び集まる。
戦いは、まだ終わらない。
第三試験予選の戦闘スペースでは、異様な戦いが続いていた。
向かい合う二人。
うちはオビト。
そして――絡繰波間。
波間の胸には大きな穴が開いている。
だが。
肉が蠢き、骨が軋み、まるで粘土のように再生していく。
その様子に観戦席からざわめきが起きた。
「なんだあれ……」
「再生してるのか……?」
だがそれ以上に、忍たちの視線を奪っているものがあった。
オビトの周囲。
宙に浮かぶ――
血。
赤い液体が、まるで生きているかのように動いている。
上段の観戦席。
そこから戦いを見ている者たちがいた。
猿飛ヒルゼン。
三代目火影。
その周囲に、
はたけカカシ
マイト・ガイ
猿飛アスマ
夕日紅
上忍たちが並んでいた。
ガイが腕を組む。
「血液を操るとは……」
アスマが低く言う。
「聞いたことのない術だ」
紅も静かに呟く。
「血継限界……?」
ヒルゼンは煙管をくゆらせながら、静かに言った。
「少なくとも」
「木ノ葉には存在しない術だな」
その言葉に、カカシは目を細めた。
視線の先。
戦場のオビト。
(……やっぱりか)
脳裏に浮かぶのは、ある夜の記憶。
まだオビトがアカデミー生だった頃。
**うちはイタチ**と共に、
“根”の忍と戦った夜。
オビトの動きは、その頃から異常だった。
(あの頃から)
強さが、明らかに突出していた。
カカシは視線を戦場に戻す。
その時、横から声がした。
「……カカシ」
カカシが少しだけ目を向ける。
声の主は、
うちはサスケ。
サスケは戦場を見つめたまま言った。
「あれも忍術なのか」
オビトの血の術。
赤い刃。
血の弾丸。
カカシは少し考えてから答えた。
「……忍術かどうかは分からない」
サスケの眉がわずかに動く。
カカシは続けた。
「ただ一つ言える」
「オビトは昔から、ちょっと規格外だ」
サスケは何も言わなかった。
ただ戦場を見つめ続ける。
⸻
別の観戦スペース。
**うずまきナルト**が身を乗り出していた。
「すげぇ!!」
「オビトの血が動いてるってばよ!!」
横でサクラが青ざめている。
春野サクラ。
「でも……あんなに血を出して……」
いのも顔をしかめる。
山中いの。
「普通なら倒れてるわよ……」
シカマルが呟く。
奈良シカマル。
「自分の血を使ってるなら……」
「相当ヤバい術だぞ」
⸻
別の場所。
砂の忍たち。
**我愛羅**は腕を組んだまま見ていた。
赤い血。
それが武器になる。
我愛羅の瞳がわずかに細くなる。
「……血」
隣でカンクロウが呟く。
カンクロウ。
「気味悪ぃ術だな」
テマリも驚いている。
テマリ。
「あんなの見たことないよ……」
我愛羅は静かに言った。
「だが」
「強い」
⸻
木ノ葉の別の観戦席。
**日向ネジ**が白眼を開いていた。
「……」
血の流れ。
チャクラの流れ。
すべて見えている。
ネジは小さく呟いた。
「自分の血を操っている」
横で
**ロック・リー**が叫ぶ。
「す、すごいですネジさん!!」
「青春の血潮が燃えています!!」
**テンテン**が呆れる。
「リー……それ違うでしょ」
⸻
戦場。
オビトの周囲に血が集まる。
絡繰波間は笑っていた。
「いい」
「実にいい」
虚の肉体が歪む。
腕が裂ける。
背中が割れる。
骨が伸びる。
肉がねじれる。
「もっと見せろ」
次の瞬間。
体が膨れ上がる。
刃が無数に生える。
第二形態。
虚の姿。
観戦席がざわめく。
オビトは静かに言った。
「……やっぱりそうなるか」
血が再び集まる。
戦いは、まだ終わらない。
【〆栞】