追跡

木ノ葉の外れ。

森の奥へと続く道を、
**うずまきナルト**は必死に走っていた。

枝が顔に当たる。

息はもう限界に近い。

それでも止まらない。

「くそっ……!」

前方から轟音が響く。

木々が揺れる。

地面が震える。

(サスケ……!)

ナルトはさらに速度を上げた。

その頃――

森の奥。

荒れ果てた地面の中央に

**うちはサスケ**が立っていた。

肩で息をしている。

腕は震え、チャクラはほとんど残っていない。

その前にいるのは

我愛羅。

体の半分が砂に覆われている。

顔もすでに人の形ではなかった。

「殺す……」

低い声が漏れる。

サスケは歯を食いしばる。

(くそ……)

千鳥を使いすぎた。

チャクラがほぼ空だ。

それでも一歩も退かない。

背後には

**春野サクラ**がいる。

サクラは震えていた。

我愛羅の砂が蠢く。

巨大な腕が生まれる。

ドォン!!

地面が砕けた。

サスケはギリギリで避ける。

しかし着地した瞬間、膝が揺れた。

我愛羅が笑う。

「弱い……」

砂が膨れ上がる。

「弱い弱い弱い!!」

その時だった。

「サスケェ!!」

声が響いた。

サスケが振り向く。

そこにいたのは

ナルトだった。

ナルトは地面に着地する。

息を切らしながら叫ぶ。

「大丈夫か!?」

サスケは顔をしかめる。

「……チッ」

短く舌打ち。

「遅ぇぞ」

ナルトが怒鳴る。

「うるせーってばよ!」

我愛羅の砂がさらに膨れ上がる。

巨大な姿になり始めていた。

サスケが低く言う。

「……あいつは」

「もう人間じゃねぇ」

ナルトは我愛羅を睨む。

我愛羅の体が崩れ、砂が噴き出した。

「孤独は……」

砂が暴れる。

「苦しいんだ!!」

爆発するように砂が広がる。

巨大な怪物の姿が現れた。

尾を揺らし、牙を剥く。

一尾の尾獣。

守鶴。

森の空気が震えた。

サクラが息を呑む。

ナルトは歯を食いしばった。

「……上等だ」

そして印を結ぶ。

「口寄せの術!!」

煙が弾けた。

ドォン!!

巨大な影が現れる。

ガマブン太。

ブン太は周囲を見渡し、守鶴を見た。

煙草をくわえながら笑う。

「ほう」

「狸か」

守鶴が咆哮する。

「ガマァァァ!!」

巨大な砂の腕が振り下ろされた。

ブン太が刀で受け止める。

ギィィン!!

衝撃が森を揺らした。

ブン太が叫ぶ。

「ガキ!」

「決めるなら今だ!」

ナルトの体から赤いチャクラが溢れた。

九尾の力。

ナルトは守鶴の頭へ跳ぶ。

戦いは――

決着へ向かう。



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