ナルト vs 我愛羅

赤いチャクラが爆ぜる。

**うずまきナルト**の体を、九尾の力が包み込んでいた。

荒々しい力。

だがナルトは、その力を押さえ込む。

守鶴の巨大な頭部へ向かって跳ぶ。

その下では――

**ガマブン太**が巨大な刀を振るっていた。

「ガキ!」

ブン太が叫ぶ。

「今だ!」

守鶴の砂の腕が振り下ろされる。

ドォォン!!

地面が砕ける。

森の木々が吹き飛んだ。

ブン太は刀で受け止めながら笑う。

「狸のくせに」

「暴れるじゃねぇか」

守鶴が咆哮した。

「ガマァァァ!!」

砂の嵐が吹き荒れる。

巨大な尾が地面を叩きつけた。

ナルトはその上を駆ける。

守鶴の頭へ――。

その時。

守鶴の額から声が響く。

「殺す……」

そこにいたのは

我愛羅。

半身が砂に侵食されながらも、我愛羅はナルトを睨んでいた。

「俺の孤独を……」

「邪魔するな……!」

ナルトは止まらない。

我愛羅を真っ直ぐ見据える。

「孤独?」

ナルトが叫ぶ。

「そんなの……!」

拳を握る。

「俺だって知ってる!!」

我愛羅の瞳が揺れた。

ナルトはさらに叫ぶ。

「でもな!!」

「だからって!!」

「人を傷つけていい理由にはならねぇ!!」

守鶴の体が暴れる。

巨大な砂の腕がナルトを叩き落とそうとする。

だが。

ナルトは止まらない。

跳ぶ。

さらに跳ぶ。

そして守鶴の頭へと辿り着く。

我愛羅の目の前。

ナルトは拳を振り上げた。

「目ぇ覚ませ!!」

ドンッ!!

拳が叩き込まれる。

守鶴が揺れる。

砂が崩れる。

我愛羅の目が見開かれた。

「な……」

ナルトが叫ぶ。

「お前と俺は違う!」

「俺には仲間がいる!!」

我愛羅の瞳が揺れる。

ナルトは続けた。

「守りたい奴がいるんだ!!」

その言葉が。

我愛羅の心を揺らした。

守鶴が暴れ狂う。

「黙れェェェ!!」

巨大な体が膨れ上がる。

守鶴が完全に姿を現そうとする。

ブン太が叫んだ。

「ガキ!」

「一発で決めろ!」

ナルトは歯を食いしばる。

そして。

守鶴の額へと飛び込んだ。

我愛羅の目の前。

ナルトは叫ぶ。

「起きろォォォ!!」

ドンッ!!

頭突きが直撃した。

守鶴の動きが止まる。

砂が崩れ落ちた。

巨大な体が崩壊していく。

守鶴の姿が消えていく。

やがて静寂が戻った。

森の地面に。

ナルトと我愛羅が倒れていた。

二人とも動けない。

しばらく沈黙が続く。

我愛羅が小さく呟く。

「……なぜだ」

ナルトは空を見上げたまま答える。

「さあな」

少し笑う。

「でも」

そして言った。

「大事な奴がいるからかな」

風が吹いた。

木々が揺れる。

我愛羅の瞳から。

静かに涙がこぼれた。

戦いは終わった。



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