SPIRIT WORLDもしも夢主♂と花宮が入れ替わったら
※夢主が花宮の体で好き勝手やります。下ネタもあるので苦手な方はお気をつけ下さい。
首が半分もげて折れ曲がっているゴリゴリマッチョで半裸にマントを着けたグロテスクな変態怪物が、マコマコとオレの頭を鷲掴みシンバルの要領でオレ達の頭をぶつけ合う。
ゴィンッ!と鈍い音が廊下に響いた。
「はっ…花宮!!」
「そらさんんんんんん!!」
かずやんとザキの声を聞きながらクラァっと頭の中がぐらつきオレ達二人は力なくして後ろへ倒れる。ぐわんぐわんと回る感覚がして、そのままオレは意識を沈めた。
パチリと目を覚ますと、俺の顔を覗き込む康ちゃんとザキ。
「大丈夫か?」
「ん、いって…っ」
「かなり鈍い音してたもんな」
痛む額を押さえながらゆっくり起き上がると康ちゃんに背中を支えられた。ありがたく思いながら視線を前に向けると、倒れているであろうマコマコを覗き込む健ちゃんとかずやんの姿。
「マコマコは?」
「「…は?」」
「マコマコまだ起きてないのか?つか怪物は?」
オレがそう尋ねると目の前の二人は唖然と声を漏らし、健ちゃんとかずやんも聞こえていたのか振り返り目を見開いていた。かずやん目見えてねえけど。何だよその得体の知れないもんを見たような目は。マコマコの安否と怪物の行方を聞いただけだろ。
つか、オレの声変じゃね?いつもより低いような。イケメンボイスには変わりねえけど。フフン。
「…いや…マコマコ自分じゃん」
「は?いや、オレそらだから。かずやん大丈夫?いくら薄暗いとはいえ顔くらい見えるでしょーが。イケメンとおたまじゃくし麻呂眉と間違えんなし」
「いやだから、…え?」
恐る恐る聞いてくるかずやんは珍しい。っていうか、え?なんなのその演技っぽくないリアルな反応。…え?
「…そらさんなのか?」
「だからそう言ってんじゃん」
健ちゃんの問いにそう肯定すると四人が顔を合わせて困惑する。あの康ちゃんですら。
すると未だ倒れていたマコマコが目を覚ました。
「いってえ…」
起き上がる様子を見てオレは固まった。
…お、お、おおおおオレがいる!?
「おっオレェェェェェェ!!?」
「…は?」
額を押さえた前にいるオレはオレを見ると目を見開き固まった。そして普段のオレに増して眉間に皺が寄った。
「…どういう状況だよ、コレ」
オレ(中身はマコマコ)が怪訝な声色でそう呟いた。
「…で。結局体が入れ替わってるのでOK?」
「おー」
「チッ」
かずやんの問いに肯定するオレとマコマコ。オレの体でマコマコっぽく舌打ちとか怪訝な顔すんなし。いつもより凄みが増してるのが何だか悔しい。
自分が聞く自分の声と録音などから聞く自分の声とでは聞こえ方が違うというが、正にそうだ。だからマコマコinオレの声は高く感じて違和感あるし、オレinマコマコの声も低く感じて体が入れ替わっている事に直ぐに気付けなかった。この歳で声変わりしたのかなって思ったわ。
「で、怪物は?」
「二人を離したら直ぐに何処かに行った」
「そらさんから弱点も聞かずじまいだったから追い掛けても無駄だしね」
康ちゃんと健ちゃんの答えを聞きふーんと相槌を打つ。倒してねえならまだ戻る方法を得られるな。まずは怪物を見付けねえと。
「取りあえず戻るかー。状況説明してからもう一回探索出よ」
「反対だ。このまま探索を続けて怪物を見付けて解決してから戻るに決まってんだろ」
オレが提案すると間髪入れずに反論を言うマコマコ。どっちも引かず睨み合うとかずやんが笑いながら指摘する。
「花宮は見られたくないんでしょ。こんな自分の姿」
「こんなって何だこんなって」
「当たり前だろ」
「当たり前なの?」
相変わらず酷い物言いにオレが突っ込むものの二人は気にした様子なく話す。それに苛ついたオレはバスケ部現役のマコマコの体力や筋力がオレよりあるのを利用し、マコマコinオレを担ぎ上げた。
「!?テメェ!何しやがる降ろせ!!」
「降ろしましぇーん!うひゃひゃ!」
「「「ブッフォ!!」」」
マコマコの状態でオレがふざけて笑うと康ちゃん以外の三人が吹いた。マコマコこんな言い方も笑い方も絶対しないもんな。そりゃ面白いわ。康ちゃんも康ちゃんでプルプルと肩を震わせている。
そのまま俵担ぎで走って体育館に戻ったオレ達は、驚くみんなに状況を説明し理解した一同は面白そうにオレとマコマコを見る。余談だけど、戻る最中に康ちゃんや健ちゃんの名前呼んだらキモいから呼ぶなって怒られた。
「こっちがそらさんで、こっちが花宮さん…」
「面白いなあ」
困惑気味のさっちゃんとニヤニヤ笑う翔ちゃんを見てマコマコinオレは顔を歪めた。みんなに知られいじられるのが相当嫌らしい。
まあオレもわかってて戻ってきたんだけどな。はっはっはっ。
「ずっと馬鹿にされっぱなしだったからな。これを機に仕返ししてやろうかと」
「戻った時覚えてろよ」
そう挑戦状を叩き付けるとマコマコinオレはヒクリと口を引き攣らせて青筋を浮かべた。
「そらさんがゲスい…」
「口は元から悪いけど顔がゲスい…あんなのそらさんじゃない…」
リコぴんを始めとする誠凛もマコマコinオレを見てヒソヒソと言い合う。コラ、一言多いぞ。それを見てまた青筋を一つ増やしたマコマコinオレ。短気だな。
「今回だけの特別企画!今このオレが入っているマコマコにやって欲しい事がある人〜」
「「はーい」」
「テメェらも挙手した奴全員覚えておけよ」
「「……」」
半数が挙手したが、マコマコの言葉にそろそろと降ろす者が数名。オレの声ってあんな低い声出るのな。
「アレやって!だんそん!ふぃーざきーってやつ!」
「いいよ!一つ目いっきまーす!だんそん!ふぃーざきー!とぅーざてぃー「よくねえよ!!」っでえ!!」
コタの希望に応えようとしたがバコッと強く頭を叩かれた。その後マコマコは自分を殴った事が複雑だったのか少し落ち込んでいた。
その反応が面白くて、オレは男ならみんな付いているマコマコの下半身のもう一人のマコマコを鷲掴むとニヤリと笑った。
「互角だな」
「テメェマジでぶっ殺すぞ」
ワナワナと震えるマコマコinオレ。周りの奴らはみんな笑いを堪えているが、女子は気まずそうに視線を逸らしている。アレクさんは笑ってるけど。
「三つ目。ジョジョ立ち」
「「ブッフォ!!」」
「四つ目。イケメン過ぎてごめん」
「「ブッフゥ!!」」
「……!!!…!!!」
ポーズを決めたり髪を掻き上げて煌いたり、主に峰さんやタカ君やきー君など笑いのツボが浅い連中が笑っていると見兼ねたであろう赤君が制止を掛ける。マコマコinオレは怒りに震え上がっていた。
「そらさん。悪ふざけが過ぎますよ」
「はーい。赤君がそういうならやめてやんよ」
「だ!か!ら!オレの体でいつもみてえに他の連中のあだ名を呼ぶなつーのバァカ!!!」
「えー。マコマコも?」
「マコマコもだ!!…っ!」
しかし言い切ってからハッとしたように口を押さえたマコマコinオレは、勢いで自分でマコマコと言いまた落ち込んでいた。まんまと嵌められて…きっとマコマコは今の状況を本当に参っているから墓穴掘ってんだろうな。ちょっと虐め過ぎたかな。
よしよしと同じくらいの身長であるマコマコinオレをオレinマコマコが撫でるとキモいと罵られ手を振り払われた。ツンデレ健在か。
それから再度霧崎で探索に出掛け、マコマコinオレが邪魔をしに来る怪物を倒しまくり遂に見付けた変態怪物。案内人の目が使えるのはマコマコinオレの体だった。最初首がひしゃげた様子に視えた変態怪物は、マコマコの目だと首をコテンと傾げたマッチョに映って見える。
キモいのには変わりないけど、オレはみんなと同じように見えて感動したのも束の間、マコマコは迷いなく変態怪物に近付くと弱点らしい鳩尾にバットをブッ刺した。変態怪物は音もなく金の粒子を飛ばして消えていった。
それと同時に、フッとオレ達の体は簡単に元に戻った。
「お前あんなグロいの視てたんだな」
「まあな」
同情してくれたのかマコマコが苦虫を噛み潰したような表情で歩み寄り、そう言ってきた。グロいけど既に慣れ始めた視え方なのであっけらかんと答えると何とも言い難い顔でオレを見つめた後ふいっと顔を逸らした。
心配でもしてくれたのか。可愛い所もあるじゃねえかとフフフと笑っていると気付いたマコマコはワシッと頭を鷲掴んだ。
「え」
「戻った時覚えてろって言ったよな?」
「え。同情してくれてたんじゃないの?」
「あ?それはそれ、これはこれだろうが」
ニッコリと、きっと女子は顔を赤らめるような笑みを見せたマコマコ。オレは黒いオーラを纏った般若にしか見えず、恐怖に慄き震えた。
その後こってり絞られ暫くの間傍で事ある毎に小言をネチネチと言われ続け、たまに悪戯やちょっかいを掛けられ、怪物の正体を視るより精神的にきつい思いをしました。やっぱりコイツは敵に回さねえ方がいいなと学んだ回でした。
満月様、二つ目のリクエスト大変お待たせしました!
花宮の体で自分の事(マコマコ)とか健ちゃんとか呼ばせたかったのであだ名呼びにさせました(笑)
花宮が可哀想でしたが、書いていて楽しかったです!
素敵なリクエストありがとうございました!
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