FOR YOU
高尾と友達ノリな彼女

「和成〜お昼ご飯食べるなり〜」

「食うなり〜」

「「うえーい!」」

「一々煩いのだよお前達は」

 私が語呂よく言いながら席を立って和成の元へ行き、ただの昼休みなのだけども大好きなご飯が食べられるので二人でハイタッチをする。和成の隣の緑間君が冷たく言い放った。

「仕方ないなー。緑間君もうえーい!」

「しないのだよ!」

「「真ちゃんノリ悪〜い」」

「………」

 入学して数ヶ月。最早この冷たい眼差しにも慣れましたよ。
 そんなやり取りがありつついつものように三人でご飯を食べる。これも数ヶ月前から何となくで流れで三人で食べ始めて今に至る。まあ三人ともバスケ部だしね。

「相変わらず仲良いね〜君ら。特になまえと高尾君」

「まあ付き合ってるしねー」

「ねー」

 不意に私達の近くで食べていた女友達が椅子越しに振り返りニヤニヤしながら声を掛けてくる。素直に認め和成と目を合わせると同じように首を傾げてニッと太陽のように笑った。かっこいいぞ和成よ。

「中学の時からだっけ?付き合ってんの」

「そうだよ」

「あっという間だよなー」

「中二だったよね」

「そーそー。もう直ぐ二年!」

 そんな質問を投げ掛けられて肯定し二人で視線を宙に向けながら記憶を手繰り寄せる。和成の言葉にそういえば二年の記念日が近い事を思い出した。危ない危ない。

「ふーん。エッチした?してるよね?もう二年だし」

「っ!!?」

「ぶっふぅ!!」

「ちょ、かなり直球!今お昼だから!」

 下世話な質問に今まで黙っていた緑間君がご飯を喉に詰まらせ、私はお茶を他所向いて吹き出し、和成も顔を赤らめて手をブンブン振りながら動揺した。今昼間だぜ。よしとくれよ友よ。

「ゴホン。まだしてない。親公認だけど清い交際をしろって言われてっし」

「へー、意外。高尾君なまえの事大好きだからがっついてると思ってた」

「オレの印象何それ!?」

 素直に答えちゃうあんたは何なの。私は流石に恥ずかしくなって水筒のお茶を口に流し込み続ける。

「でも大好きだからこそ大事にしてえじゃん?」

「和成…!」

「ほほう。男らしいぞ高尾君!」

 私は両手を胸の前で握って感動し、友達も自分の友達がいい男に大事にされてて嬉しいと感心していた。

「でも流石に結婚までは待てねーわ」

 あっけらかんと言った現実味を帯びた発言に、顔に熱を持ち私の頭は爆発した。そうだよね。流石に思春期の男子高校生にはお預けは辛いものがあるよね。
 友達はですよねーと生暖かい目を向けていて、緑間君は最早聞かないようにしているのか黙々とご飯を食べていた。でも耳が赤いから話は聞いているはず。










「ごめんねー、手伝ってもらって」

「いーのいーの。オレがやりたくてやってんだし」

 部活後。唯一のマネージャーである私がボトルを手洗い場で洗っていると片付けを終えた和成が手伝いに来てくれた。
 暑いこの時期に水は気持ちいい。和成は特に練習後だからオアシスに感じるんじゃないかな。

「なまえちゃんなまえちゃん」

「ん?」

「へーい!」

「んぶ!!…こんにゃろう!!」

「ぶへ!?鼻に入った…!!」

「ふははは!ざまあ!!」

 名を呼ばれて横を向くとピュッと顔に水を掛けられた。…手の水鉄砲だな。私もやり返すと見事に当たり、鼻の中にまで入ったらしいので大いに高笑いした。この空気ならこのまま延長戦に持ち込むところだが、これ以上やると水遊びしていたとバレるのでやめた。大坪先輩はそこまで言わないけど宮地先輩怖いし。

「昼間のさー」

「ん?」

「気にすんなよ。オレ焦ってねーし」

 昼間といえばあの下ネタか。そう思いながらボトルを見つめて口を開く。話聞く感じでは焦ってはいないけど我慢はしてるんだよね。…中々恥ずかしいぞこれは。

「…私だって興味がないわけじゃないからね」

「え?」

「和成ならって思う時だってあるから。……って、事は一応頭に置いといて!」

 ヤバいヤバい。ついこれ以上に余計な事を口走りそうになった。顔に熱が集まるのを感じてブンブン頭を振りながら笑って誤魔化した私は、ボトルを洗うのに意識を向けた。

 だが濡れた手が肩に置かれたかと思えばぐいっと無理矢理和成の方を向かせられる。吃驚して目を丸くすればちゅ、と触れる程度のキスをされた。
 目をしぱしぱ瞬かせていると悪戯っ子のように和成が笑う。流石にキスは何度もした事あるけど、急な事だったので結構吃驚した。

「可愛い事言うなまえちゃんが悪いんだからな!」

「は、可愛いって。キモい」

「酷い!?」

 ショックを受けた感じはせずにゲラゲラ笑う和成に私も笑った。充分笑ってから和成を見つめると、次は和成が目を瞬かせる。

「なーに?もう一回って?」

「あ、うん」

「正直か!でもそんなとこも大好き!」

「私も大好き!」

 和成は嬉しそうに笑って次はむちゅっと唇を重ねてぎゅうぎゅう抱き締めてくるもんだから、本当私の彼氏様は可愛い。言ったら怒るから言いませんけどね!

 その後はボトルを洗い終えていつものように肩を組んでわっしょいわっしょいはしゃだり、自主練してる緑間君の元に走ってってボールを横取りしたりふざけて遊びました。騒がしいと宮地先輩に雷を落とされたのは言うまでもない。











莉央様、三つ目のリクエストお待たせしました!
友達ノリとは何ぞや!と思いながら書きましたが、莉央様の想像と違ったらすみません…。
やっぱり下ネタは楽しいと思いながら書きました←
素敵なリクエストありがとうございました!

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