FOR YOU
高尾と彼女が緑間イジリ

※“高尾と友達ノリな彼女”と同夢主です。

「もーいーくつ寝ーるーとーたーなーばーたーさーん」

「それを言うならお正月!さーさーのはーさーらさらー、だろ!」

「知ってるしわざとだしぃ〜」

 部活後の帰り道。もう直ぐ七夕という話題になりなまえちゃんと歌っていると、二人して頭上に豆電球が浮かんだ。

「その日はなーんの、日?フッフーン」

「真ちゃんの誕生日でーす!」

「「イエーイ!!」」

 いつものノリでハイタッチをし、肩を組み合いニヤリを笑みを深める。

「折角だから色々サプライズしようぜ!」

「そうしましょう!」

 オレ達はガッと拳を握り合った。決意は固いぜ!










 七夕当日。もとい緑間真太郎の誕生日当日。

「しーんちゃーん!」

「何なのだよ」

「今日のおは朝アイテムは?」

「紅生姜3パックなのだよ」

「プッ!ブチまけんなよー。あ、そーいやこないだ今人気の新人アイドルのCD聴きたいって言ってたじゃん?」

「言ってないのだよ」

「まあまあ!それ友達から借りたから真ちゃんにも聞かせてやんよ!」

「別にいらないのだよ」

「そう言わずに〜」

 朝練で会った真ちゃんに挨拶のつもりで声を掛け、ありもしない話を吹っ掛けると言ってない事なので冷静にそう返された。その後ろから忍び寄るのはなまえちゃん。

「へーい緑間君グッモーニーン」

「ああ、おは」

 べちゃっ

「「パイ投げ成功Hooooo!!」」

 その手にはマドレーヌくらいの大きさの生クリームたっぷりのパイ。流石に体育館を汚す事は許されないので、大坪さんと監督に許可をもらって一つだけパイ投げを決行。
 挨拶は途切れ固まって動かない真ちゃんに笑いながらタオルを手渡す。

「ぶっふ!真ちゃん大丈夫〜?」

「真ちゃあ〜ん鼻に入ってない〜?」

「……何なのだよこれは!!」

 静かに顔を拭いた後かなり間が空いてから激おこな真ちゃんはオレ達に詰め寄る。なまえちゃん笑い過ぎ落ち着け。

「お前今日誕生日だろ?」

「緑間にサプライズするって楽しみにしてたぞ」

 木村さんと宮地さんも普段の我が儘の仕返しとばかりに楽しんでいるようで笑いながらサプライズの意味を教えた。それを聞いて一瞬動きが止まるが、それでもやり過ぎだと怒る。

「こんなん誕生日なら普通だって〜ミニサイズだし」

「サイズの問題ではないのだよ!」

「まあまあ。美味しいでしょ?クリーム。舐め取ってあげようか?」

 特にオレに対して怒っている緑間さんになまえちゃんがからかうと、またフリーズしてからじわじわ赤面していった。あちゃーそれはなまえちゃん、アウトだわ。

「流石にそれはオレが怒るよ?」

「あ、ハイすいません…」

「舐めるならオレの」

 ビクッと怖がるなまえちゃん。嫉妬で顔がいつになく怒ってるのかな。オレってば幼稚なんだからぁ、てへっ!下ネタに持って行こうとしたら何処からともなく顔面にボールが飛んできて最後まで言えなかった。つか顔痛え!鼻血でるわ!










 それから一日かけてサプライズと言う名のちょっかいを掛け続けた。制服のズボンずり下ろそうとしたらベルトがきっちり付いてて骨盤にガッてなって痛がってたり、なまえちゃんがお汁粉を作ってきたと言ってアッツアツのお汁粉を熱の伝わりやすい銀のスプーンで口に運んだり(所謂あーんだが今日だけ許してやる)、真ちゃんが座ろうとした瞬間になまえちゃんが椅子を引いてオレが空中椅子で受け止めてやったり。三つ目に挙げたのに関しては全体重を掛けられて支え切れず後ろに倒れたのは言うまでもない。その時打った頭がちょっとコブになった。痛え。

 そして放課後の部活。流石に一日中幾度となく続けられてきたちょっかいで近付くだけで警戒するようになってしまった。

「おは朝で言っていたのだよ。今日の蟹座は一位だったが、身近な二人に振り回されるでしょう、とな」

「うはー、当たってんじゃん」

 悪びれた感じではないオレに真ちゃんは青筋を浮かべた。
 それに対しなまえちゃんは余裕の笑みを浮かべてフフフと不敵に笑った。どうした?

「でもそれだけじゃないでしょ?」

「!?」

「え、どゆこと?」

 なまえちゃんの発言に真ちゃんは焦ったようにぐっと息を飲み、オレがなまえちゃんに聞き返すと更に焦り出した。

「お前っ、今日は見たのか!?」

「今日はねー」

「いつも見ていないくせに今日に限って何なのだよ!みょうじの阿呆め!!」

「阿呆言うな!和成耳貸して!」

 詰め寄る真ちゃんから逃げるなまえちゃんはオレの側に来て耳打ちした。それを止めようと手を伸ばしてくる真ちゃんから逃げるように二人で後ずさる。

「あのね、“身近な二人に振り回されるでしょう。でも大丈夫!それも含めていい思い出になるでしょう”って」

 それを聞いて二人でニヤけると緑間は顔を真っ赤にして怒った顔で追い掛けてきた。照れてる照れてる!

「あっはは!真ちゃん可愛過ぎか〜!」

「そんな真ちゃんも愛しいわ〜!」

「うるっさいのだよ!!!」

 三人で体育館で追い駆けっこをする事に。続々集まり始めている先輩部員達は何だ何だと吃驚している。
 オレはなまえちゃんと目を合わせて頷き合うと、急に立ち止まって走ってくる真ちゃんに向き直ると二人で抱き着いた。

「なっ!!?」

 勢いに負けて倒れた真ちゃんに乗っかるオレとなまえちゃん。

「「誕生日おめでとう!!」」

 楽しくて自然と満面の笑みにばり今日一日きちんと言えなかったお祝いを口にすれば、目の前の奴は目を丸くした後呆れた声を出したが口角を上げて薄く笑った。











莉央様、最後のリクエストお待たせしました!
からかうというよりちょっかいになっちゃいました。勿論高尾夢ですが、緑間にもちょっとだけ寄ってみたり。楽しく書かせてもらいました。
素敵なリクエストありがとうございました!

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