FOR YOU
赤司と小動物的彼女

「あっ赤司君!」

「やあ、みょうじ」

 私の隣りに歩いていたなまえちゃんがパタパタと駆け寄って行く先には我らが男子バスケ部のキャプテン、赤司君がいた。なまえちゃんは彼氏でもある赤司君の前に行くと、頬をほんのり赤に染めて嬉々として話をしている。
 赤司君はそんななまえちゃんの頭を優しく撫で、愛でるような優しく甘い視線を向けていた。あんな顔をするのはなまえちゃんの前だけ。

 それにしてもほんっっっとうに可愛い!!私が男だったら直ぐにでも食べちゃいたいくらいなまえちゃんは可愛い。私の自慢の親友である。赤司君見付けて私を放って走り出したけど、いつもの事だし慣れてるから気にならない。寧ろ私もテツ君がいたら同じ事しちゃってる。

「あのね、さっきさつきちゃんと話してたんだけど、今日は食堂で食べるから…」

「そうか。俺も今日も食堂だからみんなで一緒に食べようか」

「! うん!」

 し、尻尾が見える!なまえちゃんの小さなお尻からパタパタと尻尾が生えているように見える!
 ふと赤司君を見れば優しい視線は変わらないけど、視線を落としていくと頭を撫でていない方の手で固く拳を握り締めギリィッてしていた。これもいつもよく目にする光景。爪食い込んでないかな?赤司君大丈夫?
 なまえちゃんが可愛くて可愛さのあまりに何処かに力を入れていないと理性がどうにかなっちゃうんだと思う。私が可愛いものを見ると唇噛んじゃうのと同じ感じかな。

「じゃあまた昼休みに」

「またねっ」

 ひらひらと手を振って去っていく赤司君を見つめたなまえちゃんは、私の方を振り返り俯く。

「さつきちゃん…」

「なぁに?なまえちゃん」

「……赤司君がかっこよ過ぎて死んじゃう!!ああああああああ!!」

 私と赤司君はなまえちゃんが可愛過ぎて死んじゃいそうですけどね!!










「いっただっきまーす!」

「…みょうじっちっていつも美味しそうにご飯食べるっスよね〜」

「いい事です。食が進みます」

「それはどういう意味かな?黒子」

「い、いえ疚しい意味ではないです。テレビで美味しそうに食べるシーンを見て空腹になるのと同じだけです」

 昼休みの食堂。生徒が賑わっている中で一角を陣取った私達は昼食を食べて始める。
 華奢なのに食べる事が大好きななまえちゃんは、目の前のオムライスに目を輝かせて両手を合わせ、挨拶をしてから早速食べ始める。もぐもぐ、もきゅもきゅとハムスターやリスのように食べる様子はなんて愛らしいんだろう。
 それを両隣の私と赤司君が温かく見守り、きーちゃんがなまえちゃんの正面でお兄さんのような眼差しで見つめている。私の反対隣りに座るテツ君の発言に逸早く反応した赤司君の目付きが怖いです。

「よく食べるしねー」

「その栄養が胸にいきゃあいいのにな」

「青峰最低なのだよ」

「練習量何倍がいいか選ばせてやるぞ」

「い!?いや…悪い…」

 きー君の両隣のムッ君と青峰君も口を挟むが、最低な青峰君の発言にミドリンと赤司君が注意する。やっぱり赤司君の目付きが怖いです先生。

「みょうじ、付いているよ」

「えっ、ど、どこ?」

 ふとケチャップが口の端に付いているのを見付けた赤司君がなまえちゃんにそれを教える。みんなや大好きな彼氏の前で恥ずかしいと思ったのか、ぽわっと顔を赤くして慌てるなまえちゃんに赤司君以外は顔を覆った。可愛過ぎて辛い。

「ん、ここ」

 赤司君はただでさえキセキの世代という事で注目を集めやすいのに、白昼堂々しかも生徒で賑わう食堂で驚きの行動を取る。なまえちゃんに顔を近付けると、ペロッと口の端に付いたケチャップを舐め取ったのです。

 それを見て女子はショックやら興奮やらで発狂し、なまえちゃんも密かに男子から人気があるので男子も雄叫びを上げた。
 
「あ、赤司!場を弁えるべきなのだよ!」

「彼女なんだからいいじゃないか。ね、みょうじ」

 ミドリンが顔を真っ赤にして言うけど赤司君は気にした様子がない。なまえちゃんに同意を求めるけど、当の本人は突然の事にフリーズしていた。でも直ぐに覗き込む赤司君に気付くと爆発したように煙を出して赤面する。

「だ、駄目だよ赤司君!人が見てるのに!」

 顔を林檎のように真っ赤にしてあわあわと慌てふためくなまえちゃん。はあ、もう見てるだけで辛い。私もさっきのペロッてやつしたい!!!

「誰も見ていなかったらいい?」

「へええっ!?」

 赤司君が人前が駄目なら二人きりの時はと揶揄を投げ掛けると、なまえちゃんはオドオドと視線を彷徨わせてから赤司君の方を向いて小声で返事をした。

「う、うん…」

 照れながらコクリと頷く様子を見て、いいんかいっ!!と全員の心の声が一致したと思う。
 赤司君は自分で言ったくせに、そう返ってくるとは思わなかったのか耳を赤くして顔を背けていた。











月影綺羅様、四つ目のリクエストお待たせしました!
小動物的な彼女という事でしたが、私の考える小動物的な人で真っ先に浮かんだのが夢主です。ぶりっ子にならないように頑張りました!!
素敵なリクエストありがとうございました!

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