D+S FF-D m-ds New!夢物語
訪問者
「ねえ、セッツァー。まだ起きてる?」
「お、夜這いに来たか?」
「……違う。」
皆が寝静まった夜中、わたしはセッツァーの部屋を訪ねていた。薄いシャツ姿の彼が、扉の隙間からそろりと顔を出す。
今日は久しぶりに街の宿に泊まっている。今夜はふかふかのベッドで眠れて、さぞ快適だろうと期待していた。けれど、わたしは不測の事態に直面していた。
「なんだよ。夜中に男の部屋に来るってえのは、どういうことかわかってんだろ?マリア。」
わたしの話なんてろくに聞かず、彼はわたしを強引に部屋へ引きずり込んだ。違うと言っているのに、彼はニヤニヤと下品な笑みを浮かべて至極楽しそうだ。抵抗も虚しくあっという間に抱え上げられ、そのままベッドに落とされた。
「ねえ、だから違うの。窓の外に誰かいるのよ。怖くて眠るどころじゃないわ」
「ここは二階だぞ」
「わかってる。でも、誰かが開けようとしていたの」
わたしは、じいっとセッツァーの目を見て訴える。少し意識して、上目遣いで見つめてみた。彼はこの仕草に弱い。しばらく見つめると、やっと観念してくれたようだ。
「あー、クソったれ!わーったよ。見に行ってやる」
「お預け喰らわされちまった」などと言いながら、セッツァーはわたしを組み敷く腕を緩めた。わたしの手を引いて起きあがらせると武器を確認し、彼はいつもの黒いコートを羽織ると2人連れ立って部屋を出た。
いよいよ自室の前まで来た。セッツァーがそっと扉を開けると、ナイフを持った知らない男がわたしの部屋を物色していた。
「テメエ、そこで何してやがる。イイ度胸してんじゃねえか」
男がわたし達に気づく。慌てて逃げようとするところを、セッツァーのダーツが捉えた。ダーツは男の服の何カ所かを、壁に縫い付けた。男は特に怪我などしていないし、毒を盛られたわけでもない。だが彼は青ざめて泡を吹き、そのまま気絶してしまった。
「ふん。口ほどにもねえな。腰抜けが」
セッツァーは口の端を歪めて、吐き捨てるように言った。
セッツァーらもともとイカツイ顔付きで傷だらけだ。しかも相当ご機嫌の悪い状態で凄んだのだから、大抵の小物はそれだけで怖じ気づく。「ヘビに睨まれたカエル」とは、正にこの事である。
その後、わたし達は宿の人と街の自警団に通報した。男を引き渡して一通りの手続きを終え、今は宿目を指して夜道を2人並んで歩いている。
「あの野郎、俺から逃げようなんざ10年早えんだよ。ったく」
「ありがとう、セッツァー。結局眠れなくなって、ごめんね」
「……おう」
セッツァーがわたしの頭をそっと撫でて、肩を抱き寄せた。視線をよそに遣るのは、きっと少し照れているのだ。とても怖い夜だったけれど、安心できた。わたしも素直にセッツァーに身を預けて、ほっと息をつく。
宿に戻る頃には、あたりは既に白じみ始めていた。みんなが起きてくる頃に帰着し、事件の報告をする。だが全く休めなかったので、わたしたちはもう一泊することになった。
「マリア」
「え?」
その日の夕方、宿の廊下の中を歩いていたら突然誰かに後ろから口を塞がれた。羽交い締めにされ、そのまま近くの部屋に放り込まれる。じたばたともがくけれど、とても逃げられそうにない。またか、とさっと血の気が引いた。
「しっ。落ち着けよ。俺だ、セッツァー」
「……何で普通に呼べないのよ。びっくりするじゃない」
「内緒話だからな」
と、言って彼はニヤリと笑った。さらに文句を言うつもりが、先にキスをされてしまった。まるで噛みつくような激しさである。
「それとも、皆に見せつけてやるか?俺はそれでも悪かねえけどよ」
聞き終わらないうちに、わたしは近くのソファに押し倒されていた。2人分の重みに、ソファかぎりしと悲鳴をあげている。
何度も何度も口づけされるうちに、抵抗する力が抜けてくる。こんなのずるい、と視線で訴える。けれど、彼は全く堪えていない。
「昨日はお預け食らっちまったからな。今日はとことん付き合ってもらうぜ」
据え膳食わぬは男の恥だからな、と再びニヤリと笑った。今晩も、どうやらふかふかのベッドでは眠らせてもらえないらしい。
20140724
あとがき
セッツァーといい、エロガーといい、なぜかこういう展開になりますねわたし笑
この二人に関しては、いつもRなことばっかり考えてそうだなーと、思ってるからだと思います
ミンウさまではこういうのが思いつかないんですもの
どうやったらミンウさまとイチャイチャできるのだろうか
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