2番目の4
昼間は楽しかったな、あいつさえいなければ
「迎えにきたわ、白露ちゃん。野鶴くんから聞いてると思うんだけどはじめまして、私の名前は乙女百合よ。」
「…乙女百合さん。」
長くて黒い髪に綺麗な顔、美人さんだ。その美人さがさらに怪しげな雰囲気だなぁと思う
「貂くんは野鶴くんが少し叱ってたわ。余計な接触は避けろって言われてるのにって。」
私が怒っている理由がわかったのか乙女百合さんはそう言う
「入学初日に夜中抜け出してるなんて見られたらややこしいから私が送るわね。」
中華屋ですれ違った男を実は知っている。野鶴さんに紹介され写真で顔をみただけだけどもヤンキーみたいな見た目をしているなぁと思った凍霞貂、私と同じ一年の呪術師
LINE確認しといた方がええでってなんのつもりなんだ!!なんかムカつくとめちゃくちゃ怒った
「そんなに難しいものじゃないから安心してね。それと野鶴くんからもらったまやかしって書いてあるビンを割ってね。扉の前でいいかな。」
「これ?割るとなんかあるの?」
「野鶴くん説明してないのね。それはね、幻覚を見せるの。白露ちゃんがここにいるってみんなが思い込むのね。白露ちゃんの呪力少しこめて割るとと香りが漂うの。今から数時間いなくなるからここにいないことをバレないように。」
幻覚をみせる、けっこうヤバいやつじゃないのかなこれとビンをみながら思った
やってみないことにはわからないから力をこめてビンを床に叩きつける。ガラスが割れたような音は聞こえない
「無臭だよ?」
「私には匂うけども…なるほどね。本人の体臭を限りなく近く再現してるから白露ちゃんはわからないのよ。長くなっちゃった、目を閉じてね。飛ばすから。」
チリーン
鈴の音が聞こえる。さらにボチャンと足をとられるような音がした
外の気配は誰もいない。それを確認して彼女の部屋からでる。野鶴くんも私が暇だから良かったものの仕事は精査しなければ。かわいそうに、形代白露という少女は私と馥郁野鶴の二人にとって切り札とも言える。野鶴くんにとってのジョーカーを育てたいのだ。本人はそう思ってないし、気づいてもないけれどもこれからを考えれば即戦力にする必要はあるか。私は彼女が重要ではない、呪術師とかどうか知らないし
「多少は味が増すでしょうけど。」
カレーにいれる隠し味のひとつ。この世界というの物語の具材のひとつ程度。何を言っているのかと言われそうだけども私が例えるならそう言うことなのよ
「…乙女百合さん?こんなところで何してるんですか。」
「散歩。夜の寮や学校は面白いのよ、伏黒くん。君が望むところにも連れていってくれる、その気になればだけども。」
「……寝ます。」
「何いってるのかわからないみたいな顔されると私は悲しいなぁ。いいけど。おやすみなさい」
部屋に戻っていく伏黒に手を振る
「さて私も戻ろうっと。…おいで。」
チリーン
鈴の音が聞こえる。廊下には誰もいなくなっていた
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