三番目の2


「えー、もしそうなら私ってものすごーく嫌な人間じゃないかしら。」


役者は揃っているが配役を彼らは間違えているのだ。あぁ、惜しい。100点中の70点あたりだろうか

「ラスボスの参謀クラスだと俺は思うよ、乙女百合さんって。だから俺も乙女百合さんも戦闘系ではないから高専の呪術師達とやりあえばすぐ死ぬ。あっ、乙女百合さんは死なないか。…ワンアップゲット」


部屋の明かりをつけない部屋でテレビだけをつけて会話している

「白露ちゃんはちゃんとお仕事できた?後、冥冥さんだけよね?野鶴くんの知り合いって。」

「それはもうばっちり。そうそう、唯一関わった人。あの人はお金を大事にしてたから俺的には一番わかりやすい理由だったんだ。」

「まさかその後輩がラスボスでしたなんて思ってないでしょうね。」

動かしていた手を止める

「やっていることは乙女百合さんのほうがヤバいけどね。盗聴するとは思ってなくて。まさか猫又にさせるとは。いや本当に猫又っているんだなぁって俺は感心したよ。」

乙女百合が撫でている猫は尻尾がふたつに別れている。普通ならあり得ない話だ。猫又に頼んで乙女百合は自分があの場に赴かないかわりに猫に扮した猫又に話を聞かせたのだ
それで盗聴できる仕組みはいったいなんなのかわからないけども


「野鶴くんがいうからよ。自分の話をされたのなら呼ばれたことなの。よっぽど嫌と言われなければ私はあの場にいるわよ。目立つ動きをして白露ちゃんに迷惑がかからないこととは限らないからやめただけ。」

「本当に?俺は猫としての理由が用意できるように盗聴器も鈴につけて罠のエサをはるようなのがそんな簡単な理由だとは思わないけど。」

「私、彼らを一度も侮ったことはないわ。人間は知識欲の塊よ。好奇心は猫を殺す、この言葉を作ったのも人間。尊敬してるからこそ慢心はよくないのよ。単純に言えば…私の身辺及び親族に手を出される前に余計なものはおとしておかないとって。」


「つまりそれは……あれじゃん。結局身内のためってことでしょ。」


軽く俺をつつく乙女百合


「うわっ!?ちょ、ちょっと待って!!」


ゲームオーバーの画面がうつしだされる


「終わりは故意ではないわ。突然起きるものだと思うの。」

「えっ、これに関しては?」

「コンテニューするしかないわね〜。」

「酷くない!?」


騒ぐ野鶴をものとしない乙女百合

「八十八橋の呪いが目を覚ましている。白露ちゃんは向こうにとってどう思われているかはわからないけども空の存在は及ぼす影響は多大よ。」

「八十八橋か…俺も一回見回り行ったことあるな。乙女百合さんがいうなら呪具も多目に持たせるか。」









「「疲れた」」

「はもんなや、くそ女。」

「そっちこそ。」

コンビニの横で座る二人。とうに夜になっていて明らかに離れたところにすわってぶつくさ言い合っているのだ

「朝から晩までもうくたくただよ!!もーーこないだなんかせっかく伏黒くんと任務だったのに待ってる間寝ちゃってたし!!!」

「まぬけな顔みせとったってわけか。いい気味やわ。」

「よくない、よくなーい!!」

その場から立って叫ぶように言う

「女の子なのによだれたらして寝てたりしたら問題外じゃん!!」

「よだれ垂らしとった自覚があるんか…。中身もあれなら見た目もあかんか。」

「えっ?時代遅れヤンキーがなに言ってるの?」

「やるか、ええで。」

「いいよ、別に。」


いっつもこう。夜中にお互い疲れたと言い合ってはイライラしてるしすーぐに一触即発する。
こんなの伏黒くんには見せられない

「にしてもお前のその術式どうにかならんのか?あわせにくくてしゃあないわ。」

「それならそのケンカ的な戦い方もおかしいじゃん。」

増える傷。通常の呪術師さん達よりも一つ余分に任務をこなしているから傷は増える。手に貼られたばんそうこうも顔につけたガーゼも次剥がしたら、また新しいのを貼る。その繰り返し
反転術式?とかなんとかで回復はできないからどうしても大ケガをした時は野鶴さんの呪具を使う。野鶴さんはこれが麻酔のかわりになるっていってた

ビンにつめられた少量の液体をながめる

「あわせなくてもいいよ、というか!!ていうかあわせてくれたこともないじゃん!こないだなんか空中の敵倒すのに私踏み台にしたでしょー!!」

「いや、ええ踏み台がおったから。」

「むかつくー!伏黒くんなら絶対そんなことしない!!!」

「うるっさいわ!!だいたいお前伏黒〜伏黒って…無謀な夢見続けるだけ悲しいで!!」

「夢がないな〜そんなんだとすーぐおじさんになるよ!!」

「はぁ…三輪さんぐらいになったらモテるんとちゃうか?知らんけど。」

「モテたいわけじゃないもん。そりゃモテてご飯代がただになるならいいけど…好きになる人は一人がいいって決めてるの!!」

ドン引いた顔をするヤンキー

「無理やな、そんな飯のことばっか考えとる女の恋なんかな…夏に買ったアイスくらいにはよう終わる。百年、いや…千年の恋どころかどんな恋でもさめるで。」

「そのうまい例えした〜みたいな顔面白くないよ。」

「お前!!!わざとボケたっとうのになんやねんそれ!!ふざけとるんか?」


私は立ち上がって服についた砂を落とす


「わたしもう帰る〜!!聞いて驚け!伏黒くんと遊ぶ約束したんだよ!!」


「伏黒あいつ熱あるんちゃうか?」

「はぁー次会ったら覚えてて。」

ここ最近寝不足だけども出来る限りばっちりきめてこなくちゃ。伏黒くんと会うと思えば疲れた足もスキップで帰れるんだから


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