2番目の1


「虎杖くんから聞いてたのと全然違うけどいいの?これ……」

「面談は面談だ。」

机を挟んで普通に話すだけでいいんだろうか。虎杖くんが戦ったみたいなのいってたけど…本当にこれでいいの

「呪力のコントロールが上手いようだな。」

「ありがとうございますー、なんかこのかわいいぬいぐるみ?みたいなの持ってるだけで褒められるとかめちゃくちゃ嬉しい〜 。」

あれから私は二日後、迎えてくれた五条さんに連れられて呪術高専に来た

「面談は面談だがいくつか聞きたいこともある。」

「だから面談するってことじゃないの?」

「…何しにきた?」

何しに、学校にきたじゃ駄目なのかな

「難しいことわからないから思ったことのままをいいます。学校にきて勉強してっていう生活に憧れてて。で、自分で暮らせるような仕事が欲しいから。」

「随分正直にいうな。ただそれだけでは不合格にするぞ。」

「それってやっぱり呪術師の仕事がキツイからなの?」

直感的にこうした方がいいと思った

「夢をみれるような仕事と思わない方がいい。真っ当なんて思うな。呪いに殺される人もいる、死んだ人間をそう見たことがないのにお前は戦えるのか。」

「できるもん、もちろん。これが一番いい選び方で信じてる。多分この入学のチャンスをポイしたらそのまま生きてると思うし。やるからにはちゃんとやるよ。」

「後悔だけはするな。」

「後悔しないもん。」

「…………合格にしよう。そしてここからは別件だ、形代。」




別件、なんのことか。面談以外にも話があるとは思ってなかった

「お前のことを調べたんだが、中学中退、両親はすでに亡くなっており一人暮らしでアパート…これも事故物件を借りて住んでいたで間違いはないな?」

「個人情報だだもれじゃ〜ん!あってるよ。中学中退ってやっぱりまずい感じ?」

「学歴は関係ない。」

「じゃあ別のこと?」

学歴が関係ないのはありがたい

「お前の両親が亡くなった件だ。」

「…しなくちゃダメ?」

「そう長い話はしない。両親がなにか大事に持っていたものはなかったか?」

「それって通帳とかそういうものじゃない…よね?」

事件のあった日のことはほとんど覚えていない

「知らない。だって…なにも覚えていないもん。」

家にかってみれば血だらけの両親がいる。声をかけても動かない二人。それしか思い出せない

「そうか。辛い話を思い出させて悪かった。」





同時刻、京都校


「三輪さんお久しぶりっすわー!!」

「貂くん久しぶり!」

男の元気な声に一瞬周りは反応する。それは好意的な意味ではない

「凍霞、いつ戻ってきていたんだ。」

「そんな嫌そうな言い方ないわ、加茂さん。学長に呼び出されたんっすよ。それだけやで」


それじゃあ、と青年は駆け出していく。

「にしても呼び出されたってことはまたなんかやらかしたんですかね。」

「交流会にでてた私達の穴埋めで任務にでてたとはいえいっつも余計なことばっかりしてるでしょ。あいつ。」





「学長さん、俺に何の用や?」

「口の聞き方がなっとらんぞ。凍霞。」

ポケットに手を突っ込んで当然人の話を聞く態度ではない

「まあいい、いちいち指摘するのも面倒じゃ。老いぼれの時間は短いんでな…東京の方に一年で入学した者の話だ。」

「俺に関係あるんか?」

写真を差し出す学長。その写真をみた青年は目を見開いた

「形代白露、名前に聞き覚えがあるだろう。」

「ええ、あります!もちろんですわ、さすがは京都校の学長先生!!俺に言うってことはわかってますわ〜。…つまり殺ってもええってことか?」

大笑いから表情は一気に変わる

「いや、虎杖悠仁の暗殺を目論んでいたことはバレていた。その後のタイミングで形代白露を殺すのは危険だ。」

冷静な言葉を青年は熟考する

「んじゃ…やめときますわ。カチコミ行くぐらいにしときます。」

「相変わらず物騒な……親も親なら子もそうか。」




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