Episode4・end


ポルナレフさんに相談をしてからその日のうちにジョルノ達に内緒でSPW財団の人と話し合いをして、私の話を聞いてもらってこれからどう動くかとか、世界各国のどこに向かうべきかとかを検討していたら、あっという間に今日一日が終わってしまった。
今までは力になりたいと思っての行動をしていたけれど、今は違う。力になりたいというよりも私がやりたいと思うことをしようとしている。そうしたいと思ったら一度も気持ちが揺るがないのが凄く不思議な感じ。さっきまでのうだうだな私はどこにもいないことにも驚いてしまう。こういうところが単純だって言われる部分なのかな?

「あ、」

話し合いをしていた場所から離れて自分の家まで帰っている最中、見覚えのあるシルエットが私の前を歩いていて……思わず駆け寄って、その隣に並んでその背中を押した。

「ジョルノ!」

そう、そこにいたのはジョルノだった。仕事帰りなのか黒髪のウィッグを被って変装をしている。
名前を呼んだらジョルノは私の方を見て、歩く足を止めて向き合うように立ってくれる。

「やぁシニー。」

疲れているのか少し声が小さい。でも向けてくれる笑顔は太陽みたいに眩しくて、見ていると何だか嬉しくなってくる。

「仕事終わったの?」
「うん。一段落したから今日はもう上がってきたんだ。」

ジョルノはそう言いながら自然に私の手を握って、私を引っ張って再び街中を歩き始める。
ジョルノの手は暖かい。そして男性らしい手で……出会った頃と比べると本当に成長したんだなって思う。男の子って凄いよな。

「折角だし話がしたいんだけど……シニーはぼくの家と自分の家のどっちがいい?」

ゆっくり歩いていたらジョルノの口から話がしたいって出てきて、そう言えばと思い出す。あれだよね……昨日のどさくさ紛れみたいに言われたあの話。改めて話すって言われてそのままだったんだ。凄く大切なことなのに少しの間忘れてしまっていた。

「ジョルノの家がいいな。疲れてるでしょ?」

そして私もジョルノに話したいことがある。この先のジョルノのしたい話にも関係してくるだろうから、しっかりとこれからのことを話し合わないといけない。

(ちゃんと言わないと……)

正直どんなにポルナレフさんがイタリアの外に出ることを認めてくれたとしても、ジョルノが認めてくれないとここから飛び出せない。やりたいことの内容は言ったら多分そんな必要はないって言われそうだけれど……しっかりと伝えないといけないんだ。しばらく旅に出たいって。

(言わなきゃ……)

離れるのは寂しいけれど、今だけだし終わったらすぐに帰るし、大丈夫。またここにちゃんと帰るって約束だって出来る。危ないことは絶対にしないってはっきりと言える。
少しの不安があってジョルノの手を力を入れて握ってしまうと、ジョルノもそれに合わせて私の手をぎゅっと握ってくれた。けれど、まるで絶対に離さないって言われているみたいで少し戸惑った。言葉も詰まるしで……いつも通りに振る舞えなくて、ちょっとだけ怖くなった。

そのまま真っ直ぐジョルノの家に向かい、中に入れてもらうと、先に立つジョルノは私の手を引いて自分の寝室へと向かい、そのままベッドに私を座らせてくる。

「何か……一昨日の出来事なのにもっと遠くに感じるよ。」

大人しく座っているとジョルノは私の隣に座って、甘えるように私の頭に頭をくっ付ける。
一昨日の出来事……ってあれだよね、ここでしたことを言っているんだよね?言われて思い出したら恥ずかしくなるのでやめていただきたいのですが!

「シニー、きみがぼくのために怒ってくれたのは嬉しいけれど、慣れないことはもうしないでくれ。ぼくはきみがいなくなったらと思うとどんなことよりも怖くなるんだ。」

膝の上に乗っていた私の手をジョルノは握ると指を絡めてきて、重たく息を吐く。緊張を解くみたいに力も抜けたみたいで、そのまま後ろに倒れてしまった。

「いつまでも一緒にいたいって思ったのはシニーが初めてだよ。恋したのだってシニーが初めて。何もかも初めてだから、きみのことを大事にしたくて、」

後ろからジョルノの声が聞こえるし、決意をしたのに揺らぐものがあるし……どうしたらいいか分からなくて言葉が出てこない。
まるでジョルノを追い詰めてしまったみたいに思えてくる。私がしたことがジョルノの首を閉めているみたいな、そんな感じ。

「付き合い始めたばかりだからちゃんとゆっくりと考えたかったけど、きみは危なっかしいし自分を傷付けるし……ぼくも人のことあまり言えないけどさ。」

ジョルノはモゾモゾとベッドの上で動くと、起き上がったのか後ろから私を挟み込むように脚を置いて、そのまま私の体を抱きしめて。改めるように手を握り直してくる。

「暗い場所じゃなくて明るい場所できみを幸せにしたい。一生をかけて幸せにしたい。だから結婚したいって話をしたんだ。」

そう言いながらジョルノは私の肩に頭を乗せて、頬と頬がくっ付けてくる。最初はひんやりと、でも段々と暖かくなって肌にそれが染み込んできて気持ちいい。

「スタンド能力のことは気にしなくていい。ぼくが時間をかけてでもきみが危険じゃあないってことを証明する。だからギャングから離れよう?結婚はまだ出来ないから、せめて一緒に暮らしたい。おはようもおやすみも隣にいたいんだ。」

凄く幸せそうにそう言われて、おまけにジョルノの体がぽかぽかするから私まで幸せになってくる。
問題を気にしないでギャングから離れる……普通だったら離れるならケジメを付けないといけない話だ。でもジョルノは優しいからタダで離れていいと言ってくれる。どこまでも大切にされている……大切な人に愛されるって凄く幸せなことなんだね。
でも別にそれは今日じゃなくてもいい。結婚が出来る年齢までまだ先があるし、私はその前にやりたいことがある。

「ジョルノ、」

私は肩にジョルノの頭を乗せたまま、自分の意志を口にする。
話すのは怖い。でもやりたいし、やらないとって思う。不安を拭いたいんだ、大切な人の。

「私もジョルノと一緒にずっといたい。」

おはようもおやすみも、いただきますもごちそうさまも。どの瞬間でもジョルノの隣にいたいと思う。

「ギャングの仕事は私には向いてないのも分かるよ。現にジョルノをいっぱい困らせちゃったもんね。」

体は動いても心が追い付かない。そんな時がいっぱいあった。逆な時もあってギクシャクしてしまうこともいっぱいあった。

「仕事とジョルノ、どっちが大事かって言われたら絶対私はジョルノを選ぶ。そばにいるだけで幸せなんだもん……絶対に手放したくない。」

ジョルノが私に無駄な時間をくれたように、私も無駄な時間を……いや、無駄じゃなくてもジョルノに時間をあげたいと思う。寧ろ私の全てを渡しても、預けてもいいと思う。

「だから、そんなジョルノのためにしたいことがあるの。」

私はジョルノに全体重をかけて寄りかかると、今日考えたことをジョルノに伝えた。

「死んだ人の尊厳を守りたいって言ったけど、残された人の悲しみってなかなか消えないんだなって。昨日知ってからずっと考えてた。」

もういないと思いながらも、生きている人はいなくなった人達を思い出しては悲しんでしまう。

「私は死んだ人の立場は分かってる。皆「これでいい」って思いながら、そこにいる人達を誇らしそうに見てるんだ。でも本当は触れたいし、一言でもいいから話がしたい……皆望むの。「もう一度」を。」

ありがとうとか、よくやったとか、ただもう一度触れたいし抱きしめたいと願ってしまう。自分の言葉で笑う相手をもう一度見たいと思ってしまうんだ。私はそんな人達を見てきたし、触れていた。

「喪った人達の想いを抱えてジョルノみたいに前に進める人もいる。でも出来ない人もいる。昨日みたいに間違えてしまう人がいるのは確か。」

ジョルノがしたわけじゃないのに、血が繋がっているからという理由で全てを奪おうとしてしまう。どこにも向けられない怒りの矛先を、おかしな方向へと向けてしまう。
それが間違いなのかは分からない。正しいことなのかも誰にも分からない。そう感じながらも多分本当は自分が許せないのだと思う。でもそれを認めたら生きる意味がなくなるし、立っていられる力さえ失ってしまう。誰かに擦り付けて寄りかかって、そして辿り着いた先でそれを奪おうとした。そういう風な捉え方を私はしてしまった。

「私ね、思ったの。」

そしてたくさん考えた。優しい世界だったらいいと思った後で、どういう風にしたら人が優しくなれるのかを。
私は天井を見上げながら、思ったことを口にする。

「「もう一度」が叶ったら、大切な人にまた出会えたら、どんな暗闇にいたとしてもまた明るい方に向かって走れるんじゃないかって……寄り添える居場所があれば、誰かを恨まなくても生きてけるんじゃないかって。」

いなくなってもその人のことを見守ってくれて、見ていてくれて、変わらない愛を注いでくれていたことを知ったらきっと、寂しい気持ちは吹き飛んでくれる。

「自分達が立ってる場所を優しい世界にしたいの。今生きるこの場所も、大好きな人を取り巻く世界も。悲しみも苦しみも出来ることなら全部洗い流したい。」

ジョルノが悲しい思いをしない世界にしたい。ジョルノに向けられる恨みや憎しみを少しでも減らしたい。悪夢を見続けている人達に私は幸せな夢を見せたい。
ブチャラティが言っていた。世界は思っているよりも優しいんだって。私もそれを知ったし感じたんだ。あの時感じて今も続いているこの気持ちのままでいればきっと、温もりのある体だってまた創り出せる。確かな存在を創れる。

「だから……少し外に出てきてもいいかな?」

いろいろ気持ちを話したけれど、結論から言うとちょっとばかり留守にしたい。ジョルノの頬に擦り寄りながらそう伝える。
口にしてみて思うのは、とにかく途方もない内容だということだった。どのくらいの人が恨みを抱えていて悲しみのままに生きているのかすら分からないけれど、それでもやるしかない。一人一人にただいまとおかえりをもう一度……そして本当のお別れを贈りたい。いつまでも心に残るような、そんな時間を残してあげたい。
私のトロイメライは絆を結ぶ為に生まれた。いるのなら自分のその口で、その声で気持ちを伝えてほしい……そんな想いが最初にあった。そして願いを叶えてくれる星が産まれた。
温もりも声も、そこから出てくる言葉も生きているように見せる……それが私の本当の力。前を向いて歩く人にも望むのなら夢を見せられる。ずっとそばにいることを彼らは伝えられる。そこにいるか分からないけれど、きっといると信じてその軌跡を辿ってまた巡り会わせられる。

「……駄目だって言ってもきみは行くんだろ?」
「わっ!」

私の話を聞いてくれたジョルノは私の手から手を離すと、私の体を持ち上げて、そのままベッドの上へと寝かせてくる。ふかふかな感触が背中に当たったのと意外にも力持ちなことに驚いて、自分の目が見開いて変な声まで出た。

「シニーはいつだってハチャメチャだし、一度走らせたら止まらないってよく知ってるけどさ……いきなりすぎだよ。昨日の今日だろ?」

ジョルノは私の隣に寝転ぶと、自分の額に腕を乗せて大きく溜め息をこぼす。

「悪口なんて言わせておけばいいっていう人間じゃあなかったよな……寧ろ突っ込んでくのがシニーだった。やられたらやり返すとかよくあったのにすっかり忘れてた。」

何かどさくさに紛れて馬鹿にされた気がする……私ってそんなに酷いことしたっけ?やられたらやり返すって、大したことはしていないと思うぞ?寧ろジョルノの方が酷かった気がするぞ。

「ぼくの幸せはさ、」

過去を思い出し始めようとしていると、隣にいるジョルノは体を少しだけ起こしては私を見下ろして、頬に手を添えてはそこを撫でてくる。

「きみと結婚して一緒に暮らして、家族になること。それだけなんだ。」

優しくてくすぐったくて、思わずジョルノの手を掴もうとしたら逆に掴まれて、その手は再び指を絡めて握られる。
ジョルノの幸せは私にとっても幸せだ。私もジョルノと家族になりたいし、寝て起きてもそこにジョルノがいる毎日が欲しい。

「でもそうだな……シニーと家族になる前に不安の種は摘んでおきたい。またあんな風にイタリアに訪問されたら困るし。」

誰もが皆ああやって訪問をしに来るかと言われると微妙だけれども……ジョルノは冗談交じりにそう言っておかしそうに笑っている。もうジョルノの中では笑い事になっているみたいで少し安心をした。

「ぼくに直接文句を言うのはいいけど、関係ない人間が巻き込まれるのは嫌だよね。」

私まで笑顔になっていたらジョルノは握っている手を私の顔の横に持っていって、顔を落としてはその表情のまま私のことを近くで見つめてくる。そんなジョルノはどこか大人びて見えてしまって、でもどこかにまだ無邪気な部分もあって、成長しているようでしていないみたいな不思議な感じに見えてしまう。
大人に向かっていってもジョルノはジョルノのままなんだ。改めてそう思う。私が眠る前と何も変わらないジョルノなんだって。

「『もののなかみは、目では見えない』。」

ジョルノは私が眠る前に借りたまま、返せなくなった本に出てくるキツネのセリフを言うと、私の瞼の上に唇を落とす。離れた後そ少し見合うと、再び横に倒れてはくすぐったそうに小さく笑いながら言葉を続ける。

「でもきみは目には見えないものを見せて、その『なかみ』をぼく達に伝えてくれた。キラキラした夢のような、夢にまで見た世界をぼく達に見せてくれた……ぼく達の中に絶対に消えない光を落としてくれたんだ。だから振り向かないでいつまでも走れる。」

ジョルノに離れることを伝えるのは少し苦しいことだと思っていたけれど、決して彼は否定的なことは言わない。どこまでも優しくしてくれる。

「だからみんなきみが大事だし、ミスタもフーゴも親身になってきみの未来を考えてくれる。みんな、ギャングで手を汚すよりもきみは光が当たる場所で輝いてほしいって思ってる。」

背中を押そうとしてくれて、押した先で転ばないように寄り添って、前向きに私のしたいことを見つめてくれる。

「いつも一生懸命に生きるシニーが、ぼく達は大好きなんだ。」

私にひと握りの勇気を与えてくれる。
横を向いてジョルノと目を合わせると、ジョルノも私の方を向いていて視線がぶつかる。そしてゆっくりと腕を私の背中に伸ばしてきて、私の体を目いっぱいに抱きしめて、緑色のガラス玉みたいな瞳をキラキラと輝かせながら、私を真っ直ぐと見つめてくれた。
私はこの瞳が好きだった。どんな姿になっても変わらない色で私を見てくれて、どこに行ってしまっても追いかけてくれる……貴方のこの瞳の色が好き。見ているだけで怖くても大丈夫だと思えてしまう、魔法にかけてくれるこの瞳に……ジョルノの視線にずっと魅せられている。

「ぼくのやり方だと誰も幸せになんてなれないけど、きみのやり方ならそれが出来る……ぼくの問題なのにきみが解決に走るのは申し訳ないけれど、きみにしか出来ないならぼくはきみに託したい。」

託されなくたって自分から望んでするよ。ジョルノのためならどこまでだって走れるよ。
大好きな人が安心して幸せを感じられる世界にしたい。自分の幸せだと思う瞬間を、ジョルノの隣でこの目にいっぱい焼き付けたい。それが私が見たくて、ジョルノに見せたい未来なの。

「託された。」

貴方の存在は無駄じゃない。決して悲しい存在なんかじゃない。そんな気持ちが幻みたいな面白くて楽しい時間をこれから過ごせるように、たくさん星を流してくる。流した星で願いを叶えてくるよ。
……って思いながらちょっとだけ不安になったのだけれど、

「でも死者の日どうしよう?」

一つだけ問題があった。死者の日のことが。
去年の死者の日にブチャラティとアバッキオ、ナランチャにまた来年って約束をした。私は昨日会えたけれど皆はまだ三人には会えていない。もし近いうちにこの国から出て世界を周っても、今から十一月二日に帰ることが果たして出来るのだろうか?

「意外と今とかここにいるんじゃあないか?」

不安に思っているとジョルノは意外な回答を寄越してきて、いるかもしれないとか言いながらじゃれるみたいに私の額に額をくっ付けてくる。

「そんな訳……あるのか?」

この状況でいたら困るけれど、確かに普通にそこにいるような気がしかくもない。昨日あの出来事を間近で見ていたかのように私と話をしていたし……

「気になるなら試してみたらいい。練習だと思ってやってごらん?」
「んんん……」

凄く気になったし本気でトロイメライで試そうかとも考える。今いるのならちゃんと伝えないとって思いもする。
でも……死者の日までに帰れたら、何の問題はないんだよね?

「ううん、やめとくよ。」

私は止まらないで走り続けたい。休まないで流れ星を空に走らせたい。
それでも間に合わなかったら一度ここに帰ってこよう。そしてまた一年頑張るの。その一年で全部終わらせて、その時こそジョルノからもう二度と離れないようにする。

「私、死者の日だけは絶対にここに帰る。約束は絶対に破らない。」

私の原点は死者の日だ。あの日があったから今私はここにいる。生まれた日以上に大切な日だから、この日だけは絶対に裏切らない。

「シニーらしいな。」

らしいっていうのは分からないけれど、居場所をくれた皆には感謝しかないから、ただ恩返しをしたいだけで……思いはするけれど言葉にはしないで、笑って誤魔化しておく。ジョルノにはこれでいいんだ。
感じたままに話してほしい。見える世界のままを教えて欲しい。私がどんな風に映って見えるのか、ありのままを言葉にしてほしい。その世界を見せてほしい。

「フーゴがシニーがギャングから離れないって言ったら洗脳するって張り切ってたけど、大丈夫そうだね?だってきみは結果ギャングから離れるし、終わったら僕と一緒に暮らすんだし……ああ、きみがいない間に家を買っておくから楽しみに──」
「待って待って、ウーゴ大丈夫なの?心配なんだけど?」
「彼なりのジョークなんじゃあないか?」
「ジョークのレベル高すぎじゃない?」

本当だったらこれからだった。これからもっとジョルノといろんなことをしていくはずだった。
皆とまだ走りたかったけれど、私には向いてはいない道だった。これまで皆の役に立てたのかも分からない。皆の望むものを与えられたのかも分からない。それでも必要としてくれたことは嬉しかった。単純だから深い理由がなくても喜びしか感じない。

「きみが優しい人でよかった。」

これからもきっとこの喜びは続く。

「ジョルノが優しい人でよかった。」

離れていてもジョルノの優しさに触れられる。この幸せはどこまでも続くんだ。


私達は微笑み合うと確かめ合うようにキスをして、温もりを求めてお互いに触れ合う。
もう大丈夫と思うまで、時間が許す限り。夜が明けるまで離れられなかった。




Episode4・end

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