ロイと「誕生日おめでとー、バディ!! お前の金でパーティーしようぜ!!」 「くたばれ」 元気はつらつ厚顔無恥なことを言ってきた友人に対し、ジェイソンは即座に中指を立てた。 すると赤髪の友人は、野球帽の下でひどく不満げな顔をする。 「えーなんでだよーせっかくお前の誕生日祝ってやろうと思ったのにー」 「それが誕生日おめでとうの態度かよふざけんな」 「だってお前、誕生日祝ってくれる友達いなさそうじゃん? おめでとうって言いに来る俺、それだけで随分お前の中で高得点じゃん?」 「おいテメェマジふざけんなよ、くたばれ。あとパーティーしたいならお前が金だせよ」 「今金欠なのん」 「それで人の誕生日祝いにくるとか完全にタカりにきてるよな!?」 「ご飯ちょうだい」 「はーマジふざけんな。誕生日おめでとうっていうならプレゼントのひとつふたつ持ってこいよ」 「さっき見かけた野ウサギとかでいい?」 「どこの狩人!?」 「野ウサギ程度このアーセナル様にかかれば瞬殺ですけど? ど?」 「ヴィラン瞬殺しろよ」 「ヴィランはご飯食べないと瞬殺できないの」 「クソじゃんー燃費悪すぎじゃんアーセナルーまじキャラセレクトからやりなおしたいー」 「なによアーセナルは玄人向けキャラだから使いこなせばすごく強いんだからー!」 「どういうコンセプトの口調だよそれは」 ガヤガヤと騒ぎながらセーフハウスに入っていく。申し訳程度にペットボトルのコーラを放ってやると、「酒は?」と返ってきた。 「せっかくのパーチーなのに」 「誰がパーティーやるって言ったよ。その前に野ウサギもってこいよ」 「マジで野ウサギパーティーすんの?」 なんだよ野ウサギパーティーって。 ジェイソンの呟きと同時に、ロイがペットボトルのコーラをがぶ飲みしていた。遠慮のない男だ。 汚いゲップをした後に、我が物顔でソファに座る。ニコニコと嬉しそうな顔でジェイソンを見ていた。 「ゲームやる? マリパやろうぜ」 「マリカがいい」 「えぇー、いいぜ」 「いいのかよ」 じゃあなんでええーって言ったんだよ。 ジェイソンが小言を言っても、ロイは嬉しそうに笑っている。既に酔っ払っているかヤクでキメているのかと思ったが、そうでもないらしい。 「誕生日おめでとう、ジェイバード」 とても嬉しそうに、もう一度言うものだから。 「……ありがとう」 と、別に、誕生日なんてロイがくる直前まで忘れていたのに、なんだか今日が特別な日のような気がして、ジェイソンは静かに呟いた。 [しおりを挟む] 目次 戻る |