白濁に眠れ


※会話文


「君の世界は、綺麗ですか?」
「……どったの急に」
「前々から思ってました。で、どうなんです?」
「んー……まぁ、綺麗ってか、不満はないけど」
「そうですか。思った通りです」
「……何、予想してたって訳?何かムカつく。やっぱ俺、お前が嫌いだわ」
「僕はそれほど嫌ってませんよ」
「それほどって、結局嫌いって事じゃん」
「君は自分に敵意を持ってる人を好きになれますか?」
「………………あー、御免」
「解ればいいです」
「うっわ、えらそー。これだからキセキは」
「僕はキセキじゃありませんよ」
「まぁお前は天才って奴じゃねーよな。努力型だわ」
「……ですけどね、高尾くん。僕はもう、疲れたんですよ」
「ふーん。じゃあ休めばいいんじゃね?」
「はい、そうします。……後の事お願いできますか?」
「ヤだね。云っただろ、俺お前が嫌いだって。自分で云えよ」
「なら高尾くん。僕が――」
「………。ま、そんぐらいならしてやんよ。最後だし」


「――おやすみなさい、高尾くん」
「おやすみ、黒子」