#3 ゲームをする

「暇してる」
「分かるわぁ」
「ねぇ、上鳴くん、なんか面白いことない?」
「ンなこと言う苗字こそ、なんかねぇの?」
「んーーー、ない………あ」
「あ?」
「そう言えば、最近ゲーム買ったの」
「お、おおおお!!おま、なんで黙ってたんだよ!」
「忘れてたんだよー、本体だけ買って満足しちゃって」
「あー、あるある…購買意欲満たされちまったらなぁ」
「上鳴くん、購買意欲とか知ってんだね」
「失礼!!!お前ん中で俺どんだけ馬鹿なの!?」
「いやぁ、ウェイ系だと思ってたらつい」
「ウェイ系ってなに!?」
「う、うぇ〜〜ぃ」
「渾身のマネどうも!!似てねぇよ畜生!!」
「今度耳郎ちゃんに判定してもらうから上鳴くんも来てね」
「行かねぇよ!!……てか、それ、ゲーム本体しかなかったら出来ねぇじゃん」
「ところがどっこい。残念がるなよ、そこの男子生徒」
「ん?」
「こちらにスマホがございます」
「おー」
「そしてコチラ!」
「おーーー!!!ダウンロードの魔法のカードじゃねぇか!」
「せいかーい!!買った時、欲しいソフトが店頭になかったからカードだけ買ったの!」
「じゃ、今からソフト選ぶのな!何買うん?俺選んでい?」
「だめー!もう決めてます!てか、ダウンロードしてる!」
「お、マジか!てか今のスマホ要らなかったくね?」
「盛り上げ要員だ」
「盛り上げ要員」
「ダウンロードは完了してるから、早速やろう!」
「おう!てか、何すんの?」
「OUTLAST」
「……………お前、それ、どの板の最恐ゲームのランキングに載ってる………」
「大丈夫、大丈夫!可愛く言ったらかくれんぼしながらお部屋回るだけだよ!」
「可愛く言わなかったら?」
「狂気的な殺人鬼が血みどろの凶器を振り回しながら上鳴くんが操作するアバターに襲いかかってくるのに、施設を探索し尽くさないと出られないゲーム(※グロシーン過多あり)」
「括弧!!」
「さ、始めるぜ!!」
「まてまてまてまて!!!!」
「ほら、上鳴くん、ここでテンション上げとこ!?」
「上がるか!」
「じゃ、アレしないと!タイトルコーーール!」
「タイトルコール!?」
「苗字と〜」
「???」
「苗字と〜〜??」
「お、おれ?」
「かみなりで」
「か、上鳴でーー?」
「朝までOUTLAST〜!!!」
「うぇーーーい!!!………て、無理だって無理!!!!!なんでホラゲなんだよ!?」
「ちなみに今ゲームからえろシーンもあるらしい」
「よし、やろうぜ!!!」
「…………………」